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2021年4月からの押さえておきたい法改正や制度変更についてご説明します

2021年4月からの押さえておきたい法改正や制度変更についてご説明します

 新型コロナウィルス感染症の影響で世の中が大きく変わりました。働き方も例外ではありません。新しい働き方に伴って制度も変化しています。そこで、今回は新年度を迎えるにあたって抑えておきたい改正や制度の変更について説明していきます。

<目次>
①パートタイム・有期雇用労働法改正
②高年齢者雇用安定法改正
③総括表の届出廃止
④36協定届の様式変更

1、2020年4月1日から働き方改革関連法が施行されていますが、いよいよ中小企業にも「同一労働・同一賃金」が適用されます。

●不合理な待遇差の禁止
同一企業内において正社員と非正規雇用労働者との間であらゆる待遇について、不合理な待遇差を設けることが禁止されます。
  1. 基本給
  2. 各種手当・・・業務の内容が同一の場合の手当を支給している場合は見直しが必要です。通勤手当、精皆勤手当、住宅手当、家族手当など正社員と短時間・有期雇用労働者との間に待遇差がある場合早急に是正しましょう。
  3. 賞与・・・会社の業績等への労働者の貢献に応じて支給するものについては、同一の貢献には同一の、違いがあれば違いに応じた支給をしてください。
  4. 福利厚生・教育訓練・・・福利厚生施設の利用、慶弔休暇、健康診断の有給保障については同一利用・付与としてください。例えば正社員にだけ5日間付与される夏季休暇がある場合、非正規雇用労働者に対しても同等あるいは勤務の実態を考慮してそれに近い休暇日数を与えなくてはいけません。病気休職については、無期雇用の短時間労働者には正社員と同一の、有期雇用労働者にも労働契約が終了するまでの期間を踏まえて同一の付与を行わなければなりません。

●労働者に対する待遇に関する説明義務の強化
短時間・有期雇用労働者から求めがあったときは、正社員との待遇差の内容と理由を説明しなければならなくなりました。説明が必要な項目は下記のとおりです。

  1. 雇用管理上の措置の内容・・・雇入れ時に賃金、教育訓練、福利厚生施設の利用など
  2. 待遇決定に際しての考慮事項
  3. 待遇差の内容・理由

また、待遇差の内容と理由の説明を求めたことによる不利益な取り扱いは禁止されています。なぜこの給与額・待遇としたのかを明確に説明しなければなりませんので、基準が必要となります。これまで基本給を「能力・経験などを鑑みて総合的に考慮する」と決めてきた会社は早急に見直しをされることをお薦めします。

●裁判外紛争解決手続き(行政ADR)の規定の整備

パートタイム労働者・有期雇用労働者・派遣労働者の均等・均衡待遇等に関する個別労使紛争については、各都道府県労働局の紛争調整委員会にて「調停」ができます。(無料・非公開)

2、高年齢者雇用安定法改正

これまでの高年齢雇用安定法の大きな柱は以下の2点でした。

〇60歳未満の定年禁止
定年年齢は60歳以上としなければなりません。

〇65歳までの雇用確保措置
定年を65歳未満に定めている事業主は、以下のいずれかの措置を講じなければなりません。

  • 65歳までの定年引き上げ
  • 定年制の廃止
  • 65歳までの継続雇用制度(再雇用制度・勤務延長制度等)を導入

2021年4月1日以降は次のように変わります。
65歳までの雇用確保(義務)に加え、65歳から70歳までの就業機会を確保するため、高年齢者就業確保措置として、以下のいずれかの措置を講ずる努力義務を新設しました。

  1. 70歳までの定年引上げ
  2. 定年制の廃止
  3. 70歳までの継続雇用制度(再雇用制度・勤務延長制度)の導入
  4. 70歳まで継続的に業務委託契約を締結する制度の導入
  5. 70歳まで継続的に以下の事業に従事できる制度の導入
  •  A事業主が自ら実施する社会貢献事業
  •  B事業主が委託、出資(資金提供)等する団体が行う社会貢献事業

以上の高年齢者就業確保措置の努力義務を負う事業主は以下のとおりです。

〇定年を65歳以上70歳未満に定めている事業主
〇65歳までの継続雇用制度(70歳以上まで引き続き雇用する制度を除く)を導入している事業主

●無期転換ルールの特例について
同一の使用者との間で、有期労働契約が通算で5年を超えて繰り返し更新された場合に労働者の申し込みにより、無期労働契約に転換します。但し、適切な雇用管理に関する計画を作成し、都道府県労働局長の認定を受けた事業主の下で定年後に引き続いて雇用される期間は無期転換申込権が発生しません。注意が必要なのは、定年後他社に雇用される場合です。この場合特例の対象とはならず無期転換申込権が発生します。

3、総括表の廃止

2021年4月から総括表が廃止となります。
廃止となる総括表は以下の手続きです。

  • 健康保険・厚生年金保険被保険者賞与支払届総括表
  • 船員保険・厚生年金保険被保険者賞与支払総括表
  • 健康保険・厚生年金保険被保険者月額算定基礎届総括表

また新たに以下の報告書が新設となりました。

  • 健康保険・厚生年金保険被保険者賞与不支給報告書
  • 船員保険・厚生年金保険被保険者賞与不支給報告書

こちらの報告書は賞与が不支給だった場合に提出することになります。

4、36協定届の様式変更

36協定届(時間外労働・休日労働に関する協定届)の使用者の押印・署名が廃止されました。労使で合意したうえで労使双方の合意がなされたことが明らかとなるような方法により36協定を締結することとなっています。
36協定届の当事者に関するチェックボックスが新設されました。過半数代表者の選任にあたっては次のことを注意してください。

  • 管理監督者でないこと
  • 36協定を締結する者を選出することを明らかにした上で、投票、挙手等の方法で選出すること。
  • 使用者の意向に基づいて選出された者でないこと

新年度は改正となる部分が多くありますので、今一度確認をしましょう!

<筆者紹介>
社労士事務所T. E. N
特定社会保険労務士 古川 天
http://sr-ten.com/

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