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人事評価制度とは?必要な理由と構築のポイント

人事評価制度とは?必要な理由と構築のポイント

 近年、採用の難航、労働時間の短縮、転職市場の活発化等、労働環境は大きく変化しています。

そんな時代において「人事評価制度」は以前に増して、その重要性が高まっています。そんな中、「そろそろ人事評価制度の整備が必要だ・・・」と焦りを感じ始める経営者の方も多いのではないでしょうか。

しかしながら、いざ制度を構築するとなると、何から始めればよいのか、注意することは何か、導入後どんなことが起こるのかなど、疑問や不安が絶えないのが人事評価制度です。

そこで本記事では、人事評価制度構築にあたって、その必要性と構築のポイントをご紹介したいと思います。これから制度を構築する方も、すでに構築したが上手くいっていない方も、押さえておくべきポイントを把握するために、ご参考なれば幸いです。

<目次>

人事評価制度の目的
人事評価制度構築のポイント~3つのツールをつくるだけ!~
①キャリアパス
②評価システム
③給与システム
まとめ

人事評価制度の目的

そもそも人事評価の目的は何でしょうか? 目的を明確化することで、どんな制度にするべきか、取り組むべきことは何かが見えてきます。ここでは、代表的な4つの目的と、その考え方をご紹介します。

① 社員に将来像を明示する
「この会社に居続けても成長できない」「今の会社で将来どんな仕事ができるか想像できない」など、将来に対する漠然とした不安を抱えていては、仕事に身が入らない人が出てくることも想像ができます。
反対に、どんなキャリアを積むことができるのか、どうすればこの会社で成長できるのかが明確に分かれば、将来に希望を持つことができ、様々なことにチャレンジをする社員も出てくるでしょう。
つまり、「ここで頑張れば、将来こうなれる」という希望や安心が持てるよう、将来像を明示することも人事評価制度の目的の1つなのです。

②人材育成の基準にする
たとえ成長の道筋がわかったとしても、仕事の中で何に注力するべきか、どういった能力を付けていくべきかが曖昧であれば社員は迷ってしまうでしょう。育成担当者も、どう導けばいいのか混乱してしまうかもしれません。
そんな状況下では、社員のやる気や成長は鈍化し、育成担当者は我流で好き勝手に育てようとします。これでは、会社の求める方向に人材が育ちにくくなってしまいます。
だからこそ、人事評価制度によって育成の基準を明確化し、共通認識として持つことが大切です。これが2つ目の目的です。

③ 経営者の想いを伝え、企業文化をつくる
人事評価制度は、経営者の最大の意思表示です。
どんな人を評価し、どんな人を評価しないのか、これが明確になるからです。これは社員が、何が正しくて、何が間違いなのかを理解する手助けとなります。仮に、間違った方向に進んでしまった人がいたとしたら、評価による軌道修正を実施します。
そうして、経営者が大切にしたい価値観や行動を徐々に浸透させ、企業文化を構築していく、これが3つ目の目的です。

④ 社員の処遇決定の根拠にする
最後に、基本給与やボーナスを決める際に、評価を活用するという目的です。給与決定が経営者の胸三寸で決まっていては、評価基準が曖昧となっていまいます。
どんなに経営者が社員のことを想っていても、基準の曖昧さは社員の不満につながってしまいます。なぜなら、社員は何をどう頑張れば評価をされるのかが分からず、経営者の気分によって決められていると錯覚してしまうからです。
評価を活用することでその基準を明確にし、納得感を持って給与決定を行う、これが4つ目の目的です。

以上が人事評価制度の代表的な目的です。
あらためて見直すと、人事評価制度の目的は「人材育成を通じて強い組織をつくり、業績を拡大すること」とまとめられそうです。
強い組織とは、同じ目的(理念・ビジョン)の実現のため、自発的に自分の力を発揮する組織です。こう考えると、人事評価制度は単なる査定ツールではなく、経営に不可欠なツールであるということが分かるのではないでしょうか。
制度に目的について、今一度ご自身の考えと向き合ってみていただけたら幸いです。

人事評価制度構築のポイント~3つのツールをつくるだけ!~

複雑に思われている人事評価制度ですが、実はとてもシンプルです。
それは「3つのツールをつくり運用する」これだけです。ここでは、人事評価制度を構成する3つのツールについてご紹介します。

①キャリアパス
人事評価制度は人材育成の仕組みです。そして、人材育成には育成される本人が、どんなキャリアを積みたいのか、将来どんな人材になりたいのかを描くことが欠かせません。それが、成長の原動力となるからです。それを支援するツールがキャリアパスです。

キャリアパスには、社員の現在の位置づけと将来の道筋が示されています。社員はこれを見て、自身の成長や将来像を想像し、成長の階段を登る意欲を出すでしょう。そして、自ら働き甲斐と成長の喜びを実感しながら育ち、その力を発揮することで会社の成長に大きな貢献をしてくれるはずです。キャリアパス、ぜひ非つくってみてください。

②評価システム
評価システムはキャリアパスを登れているのかをチェックし、伸ばすところと軌道修正すべきところを明確にするものです。
具体的に成長を図る3つの指標があります。

1)目標達成
各自が会社の方針を理解し、実現に向けた目標を立て、管理し、目標の達成度合いに応じて評価するものです。例えば、会社の業績や、個人の業績といった数字でわかるものや、マニュアルをつくるといった成果物も対象となります。

2)能力
ある職務や役割において優秀な成果を発揮する人、つまり、「仕事のできるスタッフ」がどのような能力を持ち、どんな行動をしているのかを事前に明らかにし、その習熟度を評価します。これがあることで、スタッフ全体の行動の「質と基準」を明確にすることができると共に、キャリアパスを登るためにどんな能力を身につければいいのかが分かる指標にもなります。

3)考え方
目標が達成でき、成果を出す能力も十分に身についている。しかし、考え方に癖があったり、会社と価値観が合わない場合は、真に成長したとは言えないのではないでしょうか。そこで、考え方を評価することも重要となります。これは、クレドや行動指針、コアバリュー、大切にしたい信条などがそれにあたります。

これら3つの指標を活用し、現状をチェックしていきます。これは成長のPDCAを回すためには欠かせない仕組みとなっています。
「査定する」という視点ではなく、「現状をチェックし、成長に活かす」という視点で評価システムを構築してみてください。

③給与システム
給与システムとは、給与や賞与、手当、報奨金の水準をどうするか、評価に応じて給与をどう変化するのかを明確にしたものです。
例えば賞与の決定方法については、目標達成の評価が期待通りであれば〇〇万円、期待を超えたら△△万円、期待以下であれば××万円というように連動させます。

また、昇格については、能力や考え方の習熟度が一定水準を超えることをルールにすることもできるでしょう。
このように、どんな評価を獲得したら、給与がどうなるのかを明確にすることが給与システムのポイントです。それは、成長の道筋を登る動機の一つとなり、「頑張り」に対する賞賛の意思表示として、とてもわかりやすい指標となります。
さらに、給与決定の透明性はスタッフの将来設計を容易にし、安心して長く働くことにつながるでしょう。
長期間在籍する中で、スタッフが育ち会社が育つ流れをつくるためにも、給与システムの構築を進めてみてはいかがでしょうか。

まとめ

本日は、人事評価制度とは何か、制度構築のポイントは何か? ということをテーマにポイントをご紹介しました。
人事評価制度に関する情報や書籍は数多く存在します。そして、制度について考えれば考える程、混乱があなたを襲うでしょう。
そんな時こそ人事評価制度の本来の目的に立ち返ってみてください。人事評価制度は「人材育成を通じて強い組織をつくり、業績を拡大すること」です。強い組織とは、同じ目的(理念・ビジョン)の実現のため、自発的に自分の力を発揮する組織です。
つまり、どうしたら社員が育つのか、どうしたら社員の自主性にアクセスできるのか、という視点で制度構築に向き合って欲しいのです。
社員の成長は企業成長のエンジンです。それを実現する仕組みをぜひ手に入れてください。

本日は以上となります。ご一読いただきましてありがとうございました。

<作者紹介>
株式会社ブレインマークス 今泉 勇太
コンサルティングサークル所属。中小企業の成長に必要な「人事評価・給与制度」、「経営計画の策定支援」「業績管理の仕組み化」「組織力向上による業績向上」を得意としている。多くの社長から「会社のことを真剣に考えてくれる右腕が一人増えた!」と評価が高い。
https://www.brain-marks.com/

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