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【健康診断は会社負担!健康診断の種類や対象者、実施するポイントを解説】

【健康診断は会社負担!健康診断の種類や対象者、実施するポイントを解説】

 

会社で実施する健康診断は、従業員の健康を守るため、基本的には会社が負担しなければなりません。ただし、健康診断の種類によっては会社負担とならないものもあります。健康診断の種類と概要について、以下の表にまとめました。


そして、各健康診断の詳細や費用相場、会社で実施する際の注意するポイントも解説します。

目次

定期健康診断にかかる費用は全額「会社負担」

非正規雇用で健康診断が必要なケース

会社で実施する健康診断の費用相場

健康診断で会社負担とならない費用

健康診断費は「福利厚生費」にあたる

健康診断は大きく分けて2種類

健康診断を実施する際に注意するポイント

まとめ

定期健康診断にかかる費用は全額「会社負担」

会社の定期健康診断は、年に一度実施することが義務付けられています。従業員が健康に働けるようにという目的があるためです。会社で実施する定期健康診断にかかる費用は原則「会社負担」です。ただし、会社負担が義務付けられている費用は、あくまで法定項目のみです。そこで、定期健康診断における法定項目を下記にまとめました。

・既往歴及び業務歴の調査
・自覚症状及び他覚症状の有無の検査
・身長、体重、腹囲、視力及び聴力の検査
・胸部エックス線検査及び喀(かく)痰(たん)検査
・血圧の測定
・貧血検査
・肝機能検査
・血中脂質検査
・血糖検査
・尿検査
・心電図検査

(※)出典:安全衛生情報センター「労働安全衛生規則 第1編 第6章 健康の保持増進のための措置



上記項目はあくまで定期健康診断における項目です。健康診断の種類が異なれば、受診する項目も変わります。

非正規雇用で健康診断が必要なケース

正規雇用の社員であれば、健康診断の受診が義務付けられています。ただし、非正規雇用であるアルバイトやパートでも健康診断が必要なケースがあります。

定期健康診断の受診対象は、1年以上の勤務を予定しており、週の労働時間が正規雇用の4分の3以上という条件のもと判断されます。そのため、条件を満たしていれば、正規雇用・非正規雇用にかかわらず健康診断を受けさせなければなりません。また、週の労働時間が正規雇用の2分の1以上である場合も、対象として考えることが望ましいとされています。

会社で実施する健康診断の費用相場

会社で健康診断を実施する場合、従業員1人につき8,000〜1万5,000円ほどです。ただし、健康診断の種類や受診項目、受診人数によって異なる場合があります。従業員全員を受診させなければならないため、従業員数によっては費用負担が大きくなります。したがって、健康診断を会社で実施する場合は、受診項目と詳細な費用を確認し、総合的に判断することが重要です。

健康診断で会社負担とならない費用

健康診断において、会社負担とならない費用について解説します。健康診断の種類によっては、一部のみを会社が負担すればいい場合もあります。ただし、会社負担が義務付けられていない費用でも、会社負担が望ましいとされる費用もあるため、事前に確認しておきましょう。

再検査費用

健康診断において再検査が必要と診断される従業員がいる可能性があります。再検査にかかる費用を会社が負担する義務はありません。そのため、再検査費用は従業員の自己負担とすることが可能です。
しかし、会社から再検査を強制することはできません。そのため、従業員によっては再検査を受診しない可能性があります。再検査と診断されているにもかかわらず放置していると、従業員の健康に問題が生じてしまいかねません。したがって、再検査を受診しやすい環境づくりの一環として、再検査費用も会社負担とすることが望ましいでしょう。

オプション検査

定期健康診断で定められた受診項目の他に、任意で受診できるオプション検査があります。会社が指示しておらず、従業員の判断でオプション検査を追加した場合、オプション検査費用を会社が負担する必要はありません。ただし、オプション検査を受診したからといって、健康診断におけるすべての会社負担がなくなるわけではありません。オプション検査を除いた通常の項目分は必ず会社が負担しましょう。また、会社がオプション検査の受診を指示した場合も会社負担です。そのため、健康診断のどの項目までを会社負担とするかについて、従業員へ事前に伝えることが重要です。

健康診断費は「福利厚生費」にあたる

会社で実施する定期健康診断にかかる費用は経費として扱えます。勘定科目でいうところの「福利厚生費」にあたります。ただし、経費として処理できる健康診断は法人の場合のみです。個人事業主本人が受ける健康診断の費用は経費として扱えません。

また、法人で福利厚生費として処理するには以下の条件を満たす必要があります。

・健康診断を受ける対象が全ての従業員である
・健康診断を受けた従業員すべての費用を負担する
・健康診断の費用が常識の範囲内である

予防接種も会社負担の場合がある

インフルエンザの予防接種も会社負担となることがあります。予防接種にかかる費用は、健康診断と同様、一定の条件を満たせば「福利厚生費」として処理できます。条件は以下の通りです。

・予防接種を受ける対象が全ての従業員である
・予防接種にかかる費用が常識の範囲内である
・業務上、予防接種を必要とする

上記条件は健康診断と似ていますが、予防接種を受けさせることは義務付けられていません。そのため「業務上必要である」と判断した場合のみに実施するとよいでしょう。

健康診断費が経費として処理できないケース

健康診断受診の対象が役員のみの場合や、費用の会社負担を役員分のみを対象とする場合は、福利厚生費として扱えず給与として処理されます。

また、健康診断費用を経費として扱うには、受診させる健康診断の費用が常識の範囲内でなければなりません。ただし、宿泊を伴う健康診断や特殊な項目がある健康診断などのように、受診費用が高額なものは経費の対象外です。健康診断の費用相場が従業員1人につき8,000〜1万5,000円であることから、健康診断費が1万5,000円を超える場合は、経費として処理できるかを税理士へ事前に確認することがおすすめです。

健康診断は大きく分けて2種類

会社が実施する健康診断は「一般健康診断」と「特殊健康診断」の2種類に分けられています。2種類でも細かく分類されるものがあるため、以下で解説します。

一般健康診断

一般健康診断は職種を問わず、会社が実施しなければならない健康診断です。一般健康診断はさらに細かく5種類に分類されます。5種類それぞれの対象者や実施のタイミングについて下記でご説明します。

定期健康診断

定期健康診断は雇用形態にかかわらず「常時使用する労働者」であれば、全員が対象です。年に1度の実施が義務付けられています。定期健康診断を行うことで、従業員が抱えている、体の異常や病気を早期発見できます。加えて、健康維持を意識するためにも重要な役割を担っています。

雇入れ時の健康診断

雇入れ時の健康診断も、定期健康診断と同様に「常時使用する労働者」の全員が対象です。ただし、受診するタイミングは雇入れの直前・直後に実施します。新しく雇う従業員において「体に異常がないか」「病気の兆候はないか」を確認するためにも必要な健康診断です。
雇入れにおける健康診断の項目は、定期健康診断の内容と大きく変わりません。

特定業務従事者の健康診断

特定業務従事者は、名前のとおり、特別な業務に常時従事する労働者を指します。
たとえば、以下のような業務が該当します。

・温度・気圧の高低が極端なモノや環境にかかわる業務
・危険な化学物質・病原体を取り扱う業務
・重圧や振動、騒音で体に大きな負荷がかかる業務
・深夜や炭鉱など厳しい環境下の業務


(※)参考:厚生労働省「健康診断を実施しましょう


上記に該当する特定業務従事者は、配置換えの際と半年に1度、健康診断を受ける必要があります。健康診断の項目は、定期健康診断の項目と変わりありません。ただし、胸部エックス線検査は年に1度受診すれば問題ないとされています。

海外派遣労働者の健康診断

海外派遣労働者の健康診断は、海外派遣が6か月以上となる労働者と、海外勤務から帰国し国内での業務に就く労働者が対象です。派遣前と帰国後に受診させる必要があります。必ず受診しなければならない項目は、一般的な国内労働者における定期健康診断と同じです。違いとしては、医師から必要と判断された項目も受診しなければならない点です。医師が受診の有無を判断する項目は以下の通りです。

・腹部超音波検査
・尿酸値
・B型肝炎ウイルス抗体検査
・血液型検査(ABO式、Rh式)(派遣前に限る)
・糞便塗抹検査(帰国時に限る)

出典:労働者健康安全機構「海外派遣と健康管理

給食従業員の検便

事業場に付属する食堂や炊事場などで、給食業務に従事する労働者は検便を受けなければなりません。検便は伝染病保菌者を発見するための健康診断です。

・実施のタイミング:雇入れと配置換え
・受診項目:検便のみ

特殊健康診断

法定で定められた有害といわれる業務に従事する労働者に対して、実施が義務付けられた健康診断です。法定の有害業務は以下の業務を指します。

・高気圧業務
・放射線業務
・特定化学物質業務
・石綿業務
・鉛業務
・四アルキル鉛業務
・有機溶剤業務

出典:厚生労働省「特殊健康診断[安全衛生キーワード]


特殊健康診断の実施は、「雇入れ時」「配置換え時」「6か月以内に1度」のタイミングで行います。ただし、特殊健康診断は職種によって受診する項目が異なります。従業員に受診させる適切な健康診断はどの種類かを確認しておきましょう。

健康診断を実施する際に注意するポイント

ここでは、会社で健康診断を実施する際に注意すべきポイントを解説します。

受診している時間の給与を支払う

健康診断を実施する際、多くの会社が受診にかかる時間分の給与を従業員へ支払っています。従業員に不満を抱かせないためにも支払うことが望ましいでしょう。ただし、給与の支払いは義務ではなく、会社と従業員の契約内容によって決められます。そのため、受診時間を通常の休暇として扱っても問題ありません。

健康診断結果は保管しておく

従業員の健康診断結果は、5年間の保管が義務付けられています。健康診断結果は個人情報であるため、書面や電磁データで慎重に管理しましょう。ただし、健康診断結果を本人の許可なしに閲覧できません。もしも外部に個人情報が漏洩した場合、罰則が科される可能性もあります。

従業員に受診させる義務がある

定期健康診断は、従業員に受診させることが義務です。そのため、受診していない従業員を放置していると罰則が科せられる可能性があります。また、従業員は会社の健康診断を拒否する権利がありません。もし、健康診断の受診を拒否する従業員がいた場合でも、放置せずに受診を勧めることが重要です。

役員の一部は受診の義務がない

事業主や役員の一部には、健康診断を受診する義務がありません。ただし、役員であっても現場で業務に従事している場合、健康診断の受診が義務になります。労働の有無によって健康診断が必要かを判断しましょう。また、義務の対象外である役員が、健康管理を考慮して健康診断を受診しても問題ありません。実務上のリスクを軽減させる点においても、役員が健康診断を受診することをおすすめします。

実施しなければ法律違反の可能性がある

前述のとおり、会社で定期健康診断を実施することは法律で明確に定められています。そのため、実施しなければ法律違反となり、罰則が科せられます。健康診断にもいくつか種類があるため、自社で実施しなければならない健康診断を見極め、決められたタイミングで実施しましょう。

まとめ

従業員の健康診断は、会社負担が基本です。また、法定項目以外に関しては、会社負担が義務付けられていないため、負担する必要はありません。
加えて今回、健康診断にはさまざまな種類があることを紹介しました。
今回触れたポイントを踏まえつつ、全ての従業員が安全に健康な状態で労働できるような体制を作ることが重要です。

HR-GET編集部

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