HR-Get
2021年05月
2021.05.26
人が育つ人事評価制度とは。人事評価制度を構成する3つの要素
あなたの会社にあったスタッフを育てる人事評価制度
世の中には多くの会社が存在します。その会社のどれもが違いを持っています。働く人が違う、独特の文化がある、独自の考え方がある、他にはない技術がある、などその違いは様々です。100社あれば100通りの違いがあるように、そこで働く理想の人物像も違いがあるはずです。つまり、その会社にあった人材は、その会社で育てなければならないということです。
そこで今回は、人事評価制度の評価システムを活用して、会社にあったスタッフを育てる仕組みについて一緒に考えていきたいと思います。ぜひご参考にしてください。
人事評価制度を構成する3つの要素
あなたの会社ならではの人が育つ人事評価制度は、以下の3つから成り立っています。
- 成長の道筋が明確で、自分の将来像とそこに近づくステップが分かるキャリアパス
- 成長のPDCAを回し、理想の自分に近づくために活用する評価システム
- 頑張りに報いてさらなる成長意欲を加速させる給与システム
成長とは生半可なものではありません。それでも、理想の未来像があり、そこに近づけるという強い動機があれば、成長のための努力も惜しまないというものではないでしょうか。さらに、成長を会社が喜び評価し、給与というご褒美があれば、その動機はさらに強いものになるでしょう。こう考えると、①と③は比較的イメージが湧きやすいと思います。
ここで悩ましいものが②です。どうやって成長を評価するのか、成長のPDCAを回すために何をチェックし、どう支援すればいいのか、多くの組織で悩まれる課題です。評価システムは、難しそう、複雑そうというイメージが先行しているケースが多いですが、実は3つの指標をつくり、それを運用するだけというシンプルなものです。
この3つについて詳細をお伝えする前に、そもそも成果が出る構造とはどういうものなのかを先に考えてみましょう。それによって、3つの指標の理解がより深まるからです。
成果が出る構造とは?
「あなたの会社ならではの独自の価値を創ることが出来る」、これを成果と考えると、成果を出せる人材を増やしたければ、あなたの会社にあったスタッフを独自に育む必要があります。もしそれが出来れば、会社にとって大きな強みになるでしょう。ここで考える成果を出すためには、以下の成果が出る構造があると考えます。成果が出る構造は、大きく分けると4層に分かれています。
上から見ていきましょう。まず1番上が成果です。それを出すために、2番目以降の要素が関連していると考えてください。
成果を出すために真っ先に思い浮かぶものが業務スキルです。
当然のことですが、必要な業務スキルがなければ、出したい成果を出すことは難しくなるでしょう。では業務スキルを身に着けるうえで必要なものは何か、それが3番目の行動習慣です。どんなに必要な業務スキルを教えても、それを習得し、使いこなせるか否かは行動習慣にかかっています。
なぜなら、前回の記事にも書いた通り、行動習慣によって習得する業務スキルも出せる成果も変わるからです。
例えば、どんなに素晴らしい業務スキルを教わっても、学ぶ習慣がなければ教わったことを聞き流してしまうでしょうし、それを身に着けるためにトレーニングをする習慣がなければ、業務スキルを手にすることは出来ないのです。
そして、最後に考え方・価値観です。人の行動や言動を司るのは考え方や価値観です。学び成長することが大切と考えているのか、それが不要と考えているのかによっても、行動は変わります。正しい行動習慣を身につけさせたいのであれば、考え方・価値観を浸透させなければならないということです。
まとめると、成果は、正しい考え方・価値観を身に着け、正しい行動習慣を手に入れ、必要な業務スキルを獲得することで実現されます。つまり、「あなたの会社ならではの独自の価値を創るという成果」を出せる人材を育てるということは、正しい「考え方・価値観」「行動習慣」「業務スキル」を身に着ける支援をするということなのです。
成果が出る構造を評価システムに置き換える
「成果」を出すためには、正しい「考え方・価値観」「行動習慣」「業務スキル」が必要でした。これを評価システムに置き換えると、以下のようになります。
1、目標達成(MBO)・・・目標を設定し、その達成度合いを評価する指標
こんな成果を出す、こんな人材になる、といった目標を設定し、その達成度合いを評価します。ここでは出した「成果」に注目しています。ここまでは成果そのものよりも、成果を出すためのプロセス(考え方や行動習慣)に注目してきました。ただ、これだけだと、成果を出した人と出していない人に差をつけることが難しくなり、不公平さが生じてしまうのも事実です。そのため、「成果」に対する評価も組み込んだ形にしています。また、「業務スキル」の習得もここで評価します。業務スキルは部署移動や、新しいことを始める時に持ち運びが出来ない、いわばオリジナルスキルです。今の部署、今の仕事にしか活用できないため、一時的な「成果」と同様の括りとして考えています。
2、コンピテンシー・・・・行動習慣が身についているかを評価する指標
正しい行動習慣が身についているかを評価します。コンピテンシーは業務スキルと違って、持ち運び可能なポータブルスキルです。これが備われば、部署が変わっても、新しいことを始めても、必ず成果を出せる人材に育っていると言えます。業務スキルのように一時的な成果のためのものではなく、成果を出し続けるために必要なものです。これはどこでも活躍できるビジネスパーソンを育てるということでもあります。そんな人材をあなたの会社で育てることが出来、あなたの会社に愛着を持ってその力を存分に発揮し続けてくれるとしたらワクワクしませんか? それを実現に近づけるものこそ、コンピテンシーなのです。3、考え方・価値観・・・・正しい考え方・価値観を体現できているか評価する指標
コンピテンシーがどこの会社でも通用するビジネスパーソンを育てるものだとしたら、これはあなたの会社の人材らしい人を育てる指標と言えるでしょう。100社あれば、100通りの企業文化があります。それを創るものでもあり、独自の成果を出す、独自の人材を育てる最後のスパイスが考え方・価値観です。どんなに業務スキルがあっても、あなたの会社の人材らしくない人は、あなたの会社で成果を上げることは出来ません。正しい行動習慣があったとしても、考え方・価値観がズレていれば、あなたの会社で成果を上げることは難しくなるでしょう。もし、スキルも行動習慣もそこまで外していないのにも関わらず、なぜか成果を出せていない人がいるとしたら、考え方・価値観にズレがあるのかもしれません。
まとめ
本日は、評価システムが成果を出す構造とどう関連しているかについて、考えてきました。評価システム自体が成果を出す構造になっているイメージが少しでも伝われば幸いです。人事評価制度の構成は、それ自体が人を育てる仕組みになっています。人事評価制度を構築する場面でよく聞くことが、コンピテンシーや考え方・価値観を定義しても数字に直結しないから省きたい、必要性は分かるけど複雑で面倒だ、という声です。確かにその意見もあると思います。ただ、成果が出る構造を思い出してください。本当に成果にこだわりたいのであれば、むしろ成果だけに注目するのではなく、成果を出すための「行動習慣」「考え方・価値観」にも注目すべきです。成果にだけ注目し、成果が出ないと嘆くのであれば、成果そのものではなく、成果を出す構造に注目してみてください。
もし、あなたが人材育成で成果を感じられていないのであれば、それこそ人材育成に対する考え方や行動習慣を見直すタイミングなのかもしれません。これら3つの指標を活用し、あなたの会社にあった人材を育て、成果を上げ続ける組織に近づくことを心より願っております。本日は以上となります。ご一読いただきましてありがとうございました。
<作者紹介>
株式会社ブレインマークス 今泉 勇太 コンサルティングサークル所属。
中小企業の成長に必要な「人事評価・給与制度」、「経営計画の策定支援」「業績管理の仕組み化」「組織力向上による業績向上」を得意としている。多くの社長から「会社のことを真剣に考えてくれる右腕が一人増えた!」と評価が高い。
https://www.brain-marks.com/
2021.05.21
【同一労働同一賃金施行後の実態】課題は社内体制の整備!?理想のサービスを利用して迅速な対応を!
7割の経営者が”同一労働同一賃金”の為の対策は完了していないと回答!
株式会社日本シャルフ(本社所在地:東京都新宿区、代表取締役:高田 弘明)は、従業員数300名以下の中小企業の経営者を対象に、「同一労働同一賃金施行後の実態」に関する調査を実施しました。
2021年4月1日より、「同一労働同一賃金」が中小企業にも義務化されました。
前回の調査(https://www.shalf.jp/hr-get/2021/02/4409/)では、同一労働同一賃金の内容と改正法施行前の企業の実態について取り上げました。同一労働同一賃金とは正規雇用者と非正規雇用者の待遇格差をなくす目的で作られ、労働生産性の向上を見込める制度です。
前回調査時には、同一労働同一賃金の詳細まで把握している経営者は3割程度と、しっかり詳細まで理解している経営者は少ないことが分かりましたが、実際に施行される前と後ではどのような変化があったのでしょうか。
「社内の労働体制整備に意外と時間がかかる...」
このように同一労働同一賃金に向けての準備が大変だった中小企業も多いでしょう。
また、義務化されて間もない今、見えてきた課題とは何なのでしょうか?
そこで今回、中小企業向け人事労務管理システム『Biz-Zero』(https://www.shalf.jp/general_system/biz-zero/)を提供する株式会社日本シャルフ(https://www.shalf.jp/)は、従業員数300名以下の中小企業の経営者を対象に、「同一労働同一賃金施行後の実態」に関する調査を実施しました。

「同一労働同一賃金」施行後に対策が完了している企業は3割!
「同一労働同一賃金」の施行に向けた対策をまだ実施していないと答えた経営者が、前回の調査では4割近くいましたが、改正法が施行された現在、対策が完了している企業の割合はどの程度なのでしょうか?
「同一労働同一賃金”の義務化に伴う対策は完了していますか?」と質問したところ、『完了している(32.1%)』と回答した方が最も多く、次いで『ほぼ完了している(27.3%)』『あまり完了していない(23.4%)』と続きました。
『ほぼ完了している』という回答も3割近いものの、改正法が施行された現在も、対策が『完了していない』という方が回答の多くを占める結果となりました。次に、『完了している』と回答した方以外の方に、対策が完了していない理由を聞いてみましょう。

「“同一労働同一賃金”の対策が完了していない理由は何ですか?」と質問したところ、
『会社の体制(人員配置、賃金規定等)が整っていないから(26.9%)」と回答した方が最も多く、次いで『どのように導入したらよいかわからなかった(19.6%)』『対策方法について社内でまとまっていないから(17.8%)』と続きました。
社内体制が整っておらず、「同一労働同一賃金」に向けた準備ができていなかった企業が多いようです。
では、対策はどの程度進んでいるのでしょうか?
「対策の進捗状況を教えてください」と質問したところ、『対策が必要かどうかわからない(24.9%)』という回答が最も多く、次いで『対策を検討している最中(21.6%)』『現在取り組んでいる最中(19.0%)』と続きました。
そもそも対策が必要かどうか判断できない経営者も多くいることがわかりました。
また、検討しているものの具体的な対策には至っていない経営者も多いようです。
対策が不十分だと社内で〇〇な影響が
対策が完了していないことで、社内への影響はあったのでしょうか?

そこで「対策が完了していないことで社内に影響はありましたか?」と質問したところ、4割近くの方が『とても影響があった(7.9%)』『少し影響があった(29.9%)』と回答しました。
対策が完了していないことが、社内に何かしらの影響を及ぼしている企業も決して少なくないことがわかりました。
次に、「対策はいつまでに完了する予定ですか」と質問したところ、『完了の目途は立っていない(43.7%)』と回答した方が最も多く、次いで『2021年8月~9月までには完了する予定(13.1%)』『2021年6月~7月までには完了する予定』と続きました。
半数近くの経営者が「完了の目途は立っていない」と回答しており、そのような企業は今後、計画的な対策が必要となるでしょう。
では、対策が遅れたことで社内では具体的にどのような影響があったのでしょうか?
そこで「どのような影響がありましたか?」と質問したところ、以下のような回答が寄せられました。
■対策が遅れたことによる社内への影響とは…?
- パートさんからの反発(30代/男性/愛知県)
- 新入社員採用の停止(40代/女性/東京都)
- 給料体系の更新が遅れた(40代/女性/千葉県)
- 非正規雇用者を雇えなくなることによる人手不足(50代/男性/神奈川県)
- 社員からのクレーム(60代/男性/神奈川県)
調査の結果「社員からのクレーム」や「パートさんからの反発」といった従業員への影響が大きいことがわかりました。
会社を支える大切な従業員の為にも、一日でも早く対策を進める必要があるようです。
【ここが大変だった!?】対策をするうえでの課題とは!?
では次に、対策が完了している方へその方法などを聞いてみましょう。

「“同一労働同一賃金”の義務化に伴いどのような方法で対策を行いましたか?」と質問したところ、『自社で独自に対策をした(59.0%)』『専門家のアドバイスを受けながら自社で対策した(30.3%)』という結果になりました。
前回の調査と比べると『自社で独自に対策をした(59.0%)』という回答が10ポイント以上増え、『専門家のアドバイスを受けながら自社で対策した(30.3%)』という回答が15ポイントほど減っていることから、外部のサービスよりも自社で対策を進めた企業が増加したようです。
次に、「対策をするうえで最も大変だったことを教えてください」と質問したところ、『専門的な知識を持つ社員がいないこと(38.6%)』と回答した方が最も多く、次いで『社員への情報共有(20.7%)』『信頼できる社労士が見つからない(17.2%)』と続きました。
自社で対策をするうえで、社内に有識者がいないことが最も大変だということがわかりました。また、社員への情報共有が大変だったという回答から、社内体制の整備に課題を感じた経営者も多いようです。
■経営者が求める理想のサービスとは!?
では、どのようなサービスがあれば、より簡単に対策ができたのでしょうか?
そこで、「どのようなサービスがあれば楽に対策できたと思いますか?」と質問したところ、以下のような回答が寄せられました。
■【こんなサービスが欲しかった!】経営者が求めるのはわかりやすさ!?
- 一元管理できるシステム(20代/男性/茨城県)
- 24時間対応のサービス(30代/男性/大阪府)
- 分かりやすい解説と書式の提供(40代/男性/千葉県)
- 国などに相談できるサービス(40代/男性/神奈川県)
- 誰もが分かるサービスにしてほしい(50代/男性/愛知県)
- いつでも社会保険労務士に相談できるサービス(60代/女性/千葉県)
- スポット対応で安く引き受けてくれるサービス(60代/女性/北海道)
回答結果から、知識が無くても対策ができるよう「わかりやすい」「いつでも相談できる」というサービスを求めている方が多いようです。

最後に「今後理想のサービスが見つかれば利用してみたいですか?」と質問したところ、『ぜひ利用してみたい(41.0%)』と回答した方が最も多く、次いで『少し利用してみたい(36.2%)』と続きました。理想のサービスがあれば「利用してみたい」という方は非常に多いようです。
【まとめ】「同一労働同一賃金」が義務化された今、迅速な対策を行いましょう
今回の調査で改正法施行後の現在、経営者が抱える「同一労働同一賃金」への対策での課題が見えてきました。特に「雇用問題」や「社員の給与体系」といった社内体制の整備に課題を感じる方が多いようです。
「具体的にどんな対策を取るべきかわからない」
このように考えている経営者の方も多いと思います。そんな方には、簡単な仕組みで社労士から直接アドバイスがもらえるサービスの利用をおススメします。
対策の遅れは「社員の離職」や「法令違反」などの問題にもつながります。
手遅れになる前に理想のサービスを見つけて社内体制を整えましょう。
中小企業向けの人事労務管理システムならBiz-Zero
今回、「同一労働同一賃金施行後の実態」に関する調査を実施した株式会社日本シャルフ(https://www.shalf.jp)は、中小企業向け人事労務管理システム『Biz-Zero』(https://www.shalf.jp/general_system/biz-zero/)を提供しています。
Biz-Zeroを導入する主なメリットは以下の4つです。
- 手間と時間のかかる人事・労務管理業務を効率化&時短化できる
- 直観的でわかりやすい操作画面で簡単に手続きができる
- 社労士に無料で相談できる機能が搭載されている
- いろいろなオプション機能も電子申請も安心して利用できる
また、Biz-Zeroは以下の申請や登録などが簡単に行えます。
- マイナンバー付き電子申請
- 社員からの情報取得及び情報交換
- 社員情報のインポートやエクスポート
- 社労士への無料相談
- 社内申請のペーパーレス化
- 担当者の登録と権限設定
Biz-Zeroは、面倒で複雑なイメージの入退社に関する電子申請が簡単に行えます。
行政にわざわざ出向く必要がないのが嬉しいポイントですよね。
また、バックアップや法改正もシステムで自動的に管理します。
専門知識がいらず、システム通りに入力するだけで難しい手続きが完了するのです。
Biz-Zeroはどんな規模や形態の企業にも対応できるという魅力があります。
ぜひ、この機会に導入して、煩雑な労務管理を効率化しませんか?
会社概要
創業:1986年8月
代表取締役:高田 弘明
取締役:窪田 美弥
本社所在地:〒169-0073 東京都新宿区百人町1-22-3 新宿ナショナルコート203
事業内容:
-
経営事務様式(経営・人事労務管理に必要な書類様式)の企画、製造及び販売
-
経営コンサルタント業務
-
コンピューターのソフトウエアの開発及び販売
-
宅配サービスに関するプラットフォームの企画、構築、運営、賃貸及び売買
■URL:https://www.shalf.jp
■Biz-Zero:https://www.shalf.jp/general_system/biz-zero/
■お問い合わせ:https://www.shalf.jp/contact-2/
■MAIL:sales@shalf.jp
■TEL:050-1790-1545
調査概要:「同一労働同一賃金施行後の実態」に関する調査
【調査期間】2021年4月27日(火)~2021年4月28日(水)
【調査方法】インターネット調査
【調査人数】1,062人
【調査対象】従業員数300名以下の中小企業の経営者
【モニター提供元】ゼネラルリサーチ
2021.05.19
コンピテンシーとは? 成果を出す人の行動特性を活かそう
コンピテンシーとは?
人事評価制度の運用や構築に携わる人であれば、誰もが一度はコンピテンシーという言葉を聞いたことがあるのではないでしょうか。コンピテンシーとは「成果を出す人の行動特性」と定義されています。成果を出す人が、どんな行動習慣を持っているのかを表しており、それを習得することで誰もが成果を出す人材になれるという考え方です。
ただ、コンピテンシーの理解について曖昧なケースが多く、多くの企業でコンピテンシーを活かしきれていないように感じます。そこで今回はコンピテンシーについて一緒に考えていきたいと思います。ぜひご参考にしてください。
成果主義評価とコンピテンシー評価
日本は長年、年功序列という特殊な人事評価制度を運用していましたが、バブル崩壊を皮切りに変化が始まりました。それが成果主義の採用です。成果主義は、社員それぞれが自分の成果を上げることにこだわるという点では、一定の効果を発揮しました。しかし、これが日本の特徴とされた仲間と助け合うという企業風土に支障をきたし、成果主義に陰りも見え始めたのも事実です。
そこで注目され始めたものが、成果そのものに注目する評価方法ではなく、成果を出すための行動習慣が備わっているか否かに注目する評価方法です。これが、コンピテンシー評価です。
コンピテンシーは、成果そのものではなく、成果を出すために必要な行動習慣に注目しています。確かにこれまでの成果主義では、成果という結果がすべてでした。しかしそれでは、成果を出すか出さないかは「その人次第」になってしまいます。狙って成果を出せる人材を育てるには、成果を出すために必要な行動習慣を定義することが重要なのです。
なぜ同じことを教えているのに、成果が出る人と出ない人がいるのか?
あなたは、スタッフに仕事を教えたときに、教わったことをしっかりと出来る人と出来ない人がいるという経験をしたことはないでしょうか。しかも、同じ内容を伝えているにも関わらず、なぜか差が出てしまうのです。この原因は何なのでしょう。過去の経験や、その人の物覚えの良し悪しに起因するものでしょうか。確かに、それも原因の1つだと思います。ただ、原因をそれだけに限定してしまっては、人の成長も、出せる成果もその人次第、人依存になってしまいそうです。狙って人を育て、組織力を高め業績を拡大するには、なるべく「その人次第」という要素を減らすべきではないでしょうか。
ではどうするのか、それがコンピテンシーです。コンピテンシーの違いで、同じこと教わったとしても成果が変わります。「その人次第」は、その人によって備わっているコンピテンシーが違うことが原因の1つです。つまり、人材育成のもどかしさ「その人次第」は、コンピテンシーによって解消へと向かうと言っても過言ではないのです。
コンピテンシーがある世界とない世界
ここで、コンピテンシーの大切さを理解する意味でも、コンピテンシーがある世界とない世界について比較してみたいと思います。
コンピテンシーに基づいた教育の事例
ここで、行動習慣の大切さが良くわかる例をご紹介します。
ある企業で営業研修をしました。その内容は、営業のロールプレイングをし、実施後、講師から受講生に対して話し方や提案内容についてフィードバックをするというものでした。この時の受講者は2人、営業経験や現状の知識・スキルレベルは同等でした。何回か同様の研修を行った結果、1人は優秀な営業マンに、もう1人は契約もなかなか取れず、最終的にはその会社を辞めるという結果になりました。
この2人の違いは何だったのでしょうか。
それは、研修の後にありました。「トレーニング」の行動習慣と「素直さ」と行動習慣に違いがあったのです。優秀な営業マンになった人は、研修の後に学んだことを素直に受け入れ自分を軌道修正することを、進んで実行しました。また、学んだことを身に着けるために何度も何度もトレーニングを繰り返していたのです。もう1人の方は、自分の考えや自分のやり方を最後まで拭い去ることが出来ませんでした。さらに、研修でやったことをその場で理解したつもりでトレーニングをすることもなかったのです。この2人に差が出ることは明白でした。これを「その人次第」と一言でまとめることも出来ますが、「デキる」人を狙って育てるためには、正しい行動習慣を身に着けさせることも重要な教育なのだということを考えさせられる事例だと思います。
まとめ
本日は、コンピテンシーについて、考えてきました。
一般的にコンピテンシーは、優秀な人から「どのような思考で、どのような行動に気を心掛けているか」を丁寧にヒアリングし、共通点を探り定義するという方法をとっています。なかなか骨の折れる作業のため、専門家に依頼するケースが多いようです。
コンピテンシーの構築を自社で実施するにせよ、専門家に依頼するにせよ、大切なことがあります。それは、成果を出す人がどんな行動習慣を身に着けているのかを徹底的に考えることです。出している成果だけで判断することは簡単です。しかしそれでは、成果を出せるか否かを「その人次第」にさせてしまいます。「その人次第」にNO、「デキる」人を狙って育てることが出来る会社になることにYesなのであれば、成果を出すために何が必要なのか、ここまで考える必要があるのではないでしょうか。
もし気になるスタッフ、成果を出せずにいるスタッフがあなたの会社にいるのであれば、その人の行動習慣に注目し、間違った行動習慣を軌道修正するところから始めてもいいかもしれません。成果を出している、出していないという結果だけで人を見るのではなく、結果につながる行動を定義し、それを身に着ける支援がこれからの中小企業には求められているのかもしれません。
あなたの会社では人を成果だけで見る会社でしょうか? もしくは、成果を出す過程に注目し、その過程を支援している会社でしょうか? 本日は以上となります。ご一読いただきましてありがとうございました。
<作者紹介>
株式会社ブレインマークス 今泉 勇太
コンサルティングサークル所属。中小企業の成長に必要な「人事評価・給与制度」、「経営計画の策定支援」「業績管理の仕組み化」「組織力向上による業績向上」を得意としている。多くの社長から「会社のことを真剣に考えてくれる右腕が一人増えた!」と評価が高い。
https://www.brain-marks.com/
2021.05.06
【労務管理システムの導入で早くも差が!?】DXを推進する中小企業経営者に調査!システム導入のメリットとリスクとは?
8割以上の経営者が、日本の労務管理におけるシステム導入は“必要”と回答
株式会社日本シャルフ(本社所在地:東京都新宿区、代表取締役:高田 弘明)は、DXを進めている中小企業(従業員数300名以下)の経営者を対象に、「労務管理におけるシステム導入実態」に関する調査を実施しました。
2020年、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、多くの企業がテレワークを導入しました。
しかし、書類の電子化やクラウドサービスの利用が上手く進まなかった企業も少なくないでしょう。
新型コロナウイルスの感染拡大はいまだ収束の兆しが見えませんし、他の感染症や自然災害などへの備えも欠かせないですよね。
そのためには、企業のシステム導入の推進も必須と言えるでしょう。
では、実際のところコロナ禍により、中小企業の労務管理におけるデジタルトランスフォーメーション(DX)はどのくらい進んでいるのでしょうか?
そこで今回、中小企業向け人事労務管理システム『Biz-Zero』(https://www.shalf.jp/general_system/biz-zero/)を提供する株式会社日本シャルフ(https://www.shalf.jp/)は、DXを進めている中小企業(従業員数300名以下)の経営者を対象に、「労務管理におけるシステム導入実態」に関する調査を実施しました。
【コロナ禍の変化】6割以上の経営者が“労務管理におけるシステム導入”が進んだと回答!

はじめに、「コロナ禍となり、労務管理におけるシステム導入はどのように変化しましたか?」と質問したところ、6割以上の方が『完了した(14.5%)』『予定以上に進んだ(28.7%)』『予定通りに進んだ(23.2%)』と回答しました。
コロナ禍になったことで、労務管理のシステム導入に追い風が吹いたのかもしれません。
また、2割の方が予定通りに進んだと回答しており、順調に進んでいる様子から新型コロナウイルスの流行以前からシステム導入を意識していたことが伺えます。
次に、このように当初の導入予定との差が出ている理由について詳しく伺ってみました。
システム導入が、完了した/予定以上に進んだ/予定通りに進んだ理由とは?
「事前のプラン通りに事が運んだから」(20代/金融/京都府)
「効率的な業務システムを素早く構築したかったから」(20代/情報・通信サービス/東京都)
「補助金の利用」(30代/物流・運送/京都府)
「システム導入をせざるを得ない環境となったから」(30代/建設・不動産/埼玉県)
「計画的なカリキュラムを組み、早めに取り組んだ」(40代/製造/愛知県)
「在宅勤務を可能にする必要性に迫られ、計画を前倒しして進めたから」(50代/情報・通信サービス/福岡県)
システム導入が、あまり進んでいない/全く進んでいない理由とは?
「資金不足」(20代/製造/山口県)
「各社を順番にトライアルで試しているが一長一短があり決めかねる。片手間でやっているため進まない」(40代/情報・通信サービス/神奈川県)
「人員確保が進んでいない為」(40代/建設・不動産/富山県)
「コロナ禍という事もあり、加速しなければならないという意識は増したが、それに反比例して、作業自体が進まなくなった」(40代/物流・運送/東京都)
「システム投資に費用がかけられないから」(50代/金融/東京都)
などの回答が寄せられました。
システム導入が進んでいた企業の特徴として、コロナ禍以前から導入を計画しており、計画通りに進めていることが挙げられます。
反対に、コロナ禍で業績の悪化や人員の確保、資金繰りといった面が不安定になってしまったことによりシステム導入が滞ってしまった企業もあるようです。
【システム導入を支える助成金も!】労務管理を代表するシステムが明らかに!
では、実際にどのようなシステムを導入しているのか調査してみました。
「労務管理のために導入しているシステムを教えてください(複数回答可)」と質問したところ、『給与計算ソフト(46.3%)』と回答した方が最も多く、次いで『人事労務管理システム(42.6%)』『文書の電子化(37.4%)』『クラウドサービス(34.7%)』『商談のオンライン化(15.8%)』『ハンコ文化の撤廃(12.0%)』と続きました。
4話以上の方が給与計算と人事の労務管理をシステム化していると回答しました。
従業員に関する様々な手続きをシステム化することによって、効率化を図ることができるでしょう。
また人事労務の中には、従業員の情報管理や勤怠管理といった社内業務の他に、社会保険手続きなど、行政に関係する書類作成もあります。
テレワークの導入により、従業員の管理をオンライン化することが最優先になっていたのかもしれません。
さらに、システム導入の進捗に関する先ほどの調査で「資金繰りが厳しかった」という声も挙がっていましたが、経営者は補助金の有無についてご存知なのでしょうか。
そこで、「システム導入にあたり、IT導入補助金を利用しましたか?」と質問したところ、6割以上の方が『はい(66.9%)』と回答しました。
補助対象など基準が定められていますが、利用していない方も意外と多い印象を受けます。IT導入補助金を上手く利用することで、労務管理のシステム導入も一歩前進できるかもしれません。
【コロナ禍以前から!?】システム導入の目的やメリットが明らかに!
ここまで、システム導入の進捗状況やシステムの詳細について調査してきましたが、システムの導入はいつ頃から検討されていたのでしょう。

そこで、「労務管理におけるシステムの導入はコロナ禍以前から検討していましたか?」と質問したところ、8割以上の方が『はい(82.7%)』と回答しました。
8割以上の経営者が、コロナ禍に関係なく、IT化やDXを進める動きを意識していたことが明らかになりました。
では、具体的にどのようなことを目的にシステム導入を検討していたのでしょうか。
先ほどの質問で、コロナ禍以前からシステム導入を検討していたと回答した方に「どのような目的で労務管理におけるシステム導入を進めていたのか教えてください」と質問したところ、『多様な働き方を実現するため(25.6%)』と回答した方が最も多く、次いで『市場変化に合わせた柔軟な対応をするため(25.5%)』『業務生産性を向上させるため(15.8%)』『新規事業やサービスの開発をするため(15.6%)』『顧客満⾜度を向上させるため(12.0%)』『正確な情報伝達を行うため(3.6%)』『BCP(事業継続計画)を充実させるため(1.7%)』と続きました。
コロナ禍以前から様々な目的のために動いていた様子が分かりました。
新型コロナウイルスといった予想外の出来事によって、これらの進捗に差が出てしまっている企業もあるようですが、導入を進めている企業は労務管理におけるシステム導入によってどのようなメリットがあったのでしょうか?

そこで、「労務管理におけるシステム導入を進めて良かったことやメリットを教えてください(複数回答可)」と質問したところ、『市場変化に合わせた柔軟な対応ができる(32.9%)』と回答した方が最も多く、次いで『多様な働き方を実現できる(31.4%)』『新規事業やサービスの開発ができる(30.7%)』『業務生産性が向上する(26.6%)』『顧客満⾜度が向上する(25.0%)』『BCP(事業継続計画)が充実する(12.7%)』『正確な情報伝達に繋がる(9.8%)』と続きました。
実際に、市場変化に合わせた柔軟な対応がしやすくなっていることが分かりました。
また、先ほどの質問では『BCPを充実させる』という目的は低かったものの、『BCP(事業継続計画)が充実する』という回答が増加しており、実際にシステムを導入したことによって現在重視されているBCP対策もカバーできることもメリットと言えそうです。
これらのメリットが明らかになった一方で、システム導入を進めないことにはどのようなデメリットがあるのでしょう。
そこで、「労務管理におけるシステム導入を進めない場合のリスクは何だと思いますか?」と質問したところ、『既存システムの運用・保守コストが高額になること(29.1%)』と回答した方が最も多く、次いで『データの喪失やブラックボックス化すること(24.5%)』『市場の変化に対応できなくなること(18.5%)』『新時代のデジタル技術に対応できる人材が不足すること(17.7%)』『サイバーセキュリティや事故・災害によるシステムトラブルや流出のリスクが増大すること(9.5%)』と続きました。
既存のシステムを使用し続けることで、そのシステムの維持費が高額になることを懸念しているようです。さらに、既存システムに固執してしまうことで、常に進化しているデジタル技術やシステム更新に、対応できる人材も減っていくことも考えられます。
IT化が進む社会に適応していくためにも、システムの導入には必要となってくるでしょう。
【これからの日本】8割が労務管理におけるシステム導入が必要と回答!
さらに詳しく、システム導入した後の変化について伺ってみました。
■システム導入後に感じた会社や従業員の変化について教えてください
「属人的だった技術が共有化しやすくなった」(30代/建設・不動産/埼玉県)
「情報の共有が迅速にできるようになった」(40代/情報・通信サービス/東京都)
「業務の効率化を意識するようになった」(40代/金融/岡山県)
「在宅勤務がふえ、ワークライフバランスが改善された結果、従業員の自由に使える時間が増えて、従業員が生き生きと働くようになった」(50代/情報・通信サービス/福岡県)
「コロナでの在宅勤務体制を経て、よりDXに対する理解が深まった」(50代/製造/大阪府)
などの回答が寄せられました。
システムの導入が従業員の負担を軽減したり、意識改革に繋がったりしているようです。
最後に、今後のシステム導入の必要性について調査してみました。

「日本の労務管理におけるシステム導入について、当てはまるものを教えてください」と質問したところ、8割以上の方が『絶対に必要だと思う(30.8%)』『必要だと思う(56.7%)』と回答しました。
今後の業務効率化やより働きやすい環境づくりのためにも、“労務管理のシステム導入は必要”と考えている方が多いことが分かりました。
【これからの中小企業】システムを導入することで社会の変化に対応していきましょう
今回の調査で、DXが進んでいる企業の6割以上が労務管理におけるシステム導入が予定よりも早く完了もしくは予定通り完了していたことが明らかになりました。
さらに、6割以上の経営者がシステム導入にあたりIT導入補助金を利用しており、システム導入を推進するためにこれらの補助金を利用するのも1つの手と言えそうです。
また、労務管理におけるシステム導入を進めたことによって、市場変化に合わせた柔軟な対応や多様な働き方が実現できるといったメリットもあったようです。
3度目の緊急事態宣言が発令されるなど、予断を許さない状況が続くため、システム導入の推進はさらに加速していく必要があると言えるでしょう。

人事労務管理システム「Biz-Zero」を導入しませんか?
「テレワークを続けたいが、労務管理が面倒だった…」
「システムを導入したいがどれが良いのかわからない…」
そんな悩みを抱える企業様にオススメなのが、株式会社日本シャルフ(https://www.shalf.jp)の中小企業向け人事労務管理システム『Biz-Zero』(ビズ・ゼロ)(https://www.shalf.jp/general_system/biz-zero/)です。
「Biz-Zero」を導入する主なメリットは以下の4つです。
・手間と時間のかかる人事・労務管理業務を効率化&時短化ができる
・直観的でわかりやすい操作画面で簡単に手続きができる
・社労士に無料で相談できる機能が搭載されている
・いろいろなオプション機能も電子申請も安心して利用できる
また、Biz-Zeroは以下の申請や登録などが簡単に行えます。
・マイナンバー付き電子申請
・社員からの情報取得及び情報交換
・社員情報のインポートやエクスポート
・社労士への無料相談
・社内申請のペーパーレス化
・担当者の登録と権限設定
Biz-Zeroは、面倒で複雑なイメージの入退社に関する電子申請が簡単に行えます。
行政にわざわざ出向く必要がないのが嬉しいポイントですよね。
また、Biz-Zeroはバックアップや法改正もシステムで自動的に管理します。
専門知識がいらず、システム通りに入力するだけで難しい手続きが完了するのです。
Biz-Zeroはどんな規模や形態の企業にも対応できるという魅力があります。
ぜひ、この機会にBiz-Zeroを導入して、煩雑な労務管理を効率化しませんか?
withコロナ時代で働き方が変わる今、Biz-Zeroで管理体制を見直してみるのはいかがでしょうか?
会社概要
創業:1986年8月
代表取締役:高田 弘明
取締役:窪田 美弥
本社所在地:〒169-0073 東京都新宿区百人町1-22-3 新宿ナショナルコート203
事業内容:
2.経営コンサルタント業務
3.コンピューターのソフトウエアの開発及び販売
4宅配サービスに関するプラットフォームの企画、構築、運営、賃貸及び売買
■Biz-Zero:https://www.shalf.jp/general_system/biz-zero/
■お問い合わせ:https://www.shalf.jp/contact-2/
■MAIL:sales@shalf.jp
■TEL:050-1790-1545
調査概要:「労務管理におけるシステム導入実態」に関する調査
【調査期間】2021年4月9日(金)~2021年4月15日(木)
【調査方法】インターネット調査
【調査人数】1,029人
【調査対象】DXを進めている中小企業(従業員数300名以下)の経営者
【モニター提供元】ゼネラルリサーチ
- 1 / 1











