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2022年06月

2022.06.29

【企業担当者向け】社員の退職手続きはどうする?具体的な手順と必要書類について解説!

 従業員が退職する際、社会保険や雇用保険、税金関係など、さまざまな手続きが必要です。

また、期限が定められている手続きも多く、限られた期間内で抜け漏れなく進めなければなりません。
そのため「退職手続きで何をすればよいか分からない」「改めて手続きの手順やスケジュールを把握しておきたい」などと感じる人事労務担当者も多いでしょう。

本記事では、従業員の退職に伴う手続きについて、具体的な手順や必要書類、注意点などを解説します。
(更新日:2024年9月2日 )

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【目次】

退職手続きの主な流れ
退職前の手続きと必要書類
  • 退職の意思確認・退職日決定・退職届の受理
  • 退職手続きの説明
  • 退職証明書の発行(希望された場合)
  • 離職証明書の発行
  • 退職金の支給準備
  • 貸与物の返却
  • 健康保険・厚生年金の手続き
  • 雇用保険の手続き
  • 住民税の手続き
  • 離職票の発行
  • 健康保険被保険者資格喪失確認通知書の発行
  • 受け渡しの漏れがないようチェックする
  • 財形貯蓄をしている退職者には異なる手続きを行う
  • 退職手続きが遅れないよう時間に余裕をもって行う

退職手続きの遅れや必要書類の送付漏れに注意

退職手続きの主な流れ

退職手続きは、主に以下の表の手順で行います。

表から分かるように、退職にあたってはさまざまな手続きや書類を用意しなければなりません。
特に退職後の手続きは期限も短く、発行する書類が多いため、なるべく余裕を持って手続きを進めましょう。
退職前と退職後、それぞれの手続きの詳細は次章で詳しく解説します。

退職前の手続きと必要書類

退職の申し出を受けてから、退職当日までの手続きと必要書類について解説します。

退職の意思確認・退職日決定・退職届の受理

従業員から退職の申し出を受けたら、意思確認のうえ、退職日を決定します。

退職日は、以下の要素を考慮して決定しましょう。

  • 後任者の決定
  • 引き継ぎスケジュール
  • 残っている有給休暇の取得
退職日が決まったら、退職届の記入を従業員に依頼します。
退職金の支給や失業保険の受給に関するタイミングは、退職理由(自己都合・会社都合)によって異なります。
そのため、退職理由を確認し、双方合意のうえで記入してもらいましょう。

退職手続きの説明

退職者に手続きの内容を説明します。その際は、以下の項目について確認・説明をしましょう。

  • 健康保険を任意継続する有無
  • 住民税の支払い方法
  • 退職証明書・離職票の必要可否
  • 退職所得の受給に関する申告書の記入(退職金の支給がある場合)

被保険者期間が2か月以上あれば、健康保険は最長で2年間にわたり任意継続できます。なお、任意継続するには、退職者本人が20日以内に手続きしなくてはなりません。
また、退職後は保険料が全額自己負担になることも併せて説明しましょう。

退職者の住民税は、企業が源泉徴収する「特別徴収」もしくは、個人で支払う「普通徴収」にて支払います。
退職する時期が1〜5月の場合は特別徴収にて支払いますが、6〜12月の場合はどちらかを選択できます。
また、普通徴収を選択した際は、後日通知が届き、自分で納付する必要があることを説明しましょう。

退職証明書の発行(希望された場合)

退職証明書とは、退職した事実を証明するための書類です。
離職票が手元にない状態で社会保険の手続きをするときや、転職先で求められたときに必要になることがあります。
もしも退職者が退職証明書の発行を希望したら、会社は必ず発行しなければなりません。 申請に応じなかった場合は労働基準法第22条により30万円以下の罰金が科されることとなりますので注意しましょう。

離職証明書の発行

離職証明書とは、従業員の離職を証明する書類で、離職票を発行する際に必要です。
離職票は、ハローワークが退職者に対して発行する書類で、失業保険の申請をするときに必要です。
ただし、すでに転職先が決まっていて、従業員が離職票を希望しない場合は、離職証明書の発行は必要ありません。
退職手続きの説明をする際に、退職者へ前もって確認をとっておきましょう。

退職金の支給準備

退職金を支給する際は「退職所得の受給に関する申告書」の提出を従業員から受ける必要があります。
この申告書は、退職金の退職所得控除をする際に必要です。そのため、提出がない場合、源泉徴収額が高くなる可能性があります。
退職者に対して、必ず提出するよう説明しておきましょう。

申請書を受け取ったら、退職金を計算し、就業規則で定めている期間内に支給します。
支払い時期を過ぎてしまうと、遅延損害金が発生するため、なるべく早めに準備しましょう。

貸与物の返却

退職当日までに貸与物の返却を受けます。貸与物は主に下記の通りです。

  • PCや携帯電話などの備品
  • 制服
  • 社員証・名刺
  • 社内・顧客関係書類
  • 健康保険証(扶養者の健康保険証も含む)

備品や制服、社員証など、仕事で使うものについては、退職当日もしくは最終出勤日に回収すると返却漏れがなくて済みます。
なかでも、健康保険証に関しては、退職後の手続きに必要です。
したがって、返却が遅れないよう退職者に伝えておきましょう。
また、退職者本人だけでなく、退職者が扶養している人の保険証も忘れず返却するように伝えておいてください。

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退職後の手続きと必要書類

退職後には、社会保険や税金関係、退職者に対する各種書類の送付など、さまざまな手続きが必要です。

ここでは、退職後の手続きと必要書類について解説します。

健康保険・厚生年金の手続き

「健康保険・厚生年金被保険者資格喪失届」を、退職日の翌日から5日以内に、年金事務所または日本年金機構の事務センターに提出します。
その際、退職者本人とその扶養者の健康保険被保険者証を添付しなければなりません。
紛失等によって、回収ができない場合は、資格喪失届に理由を記入するか「被保険者証回収不能届」を添付します。

雇用保険の手続き

退職日の翌日から10日以内に、下記の書類をハローワークへ提出します。後日、ハローワークが離職票を発行します。

  • 雇用保険被保険者資格喪失届
  • 雇用保険被保険者離職証明書

離職票は、退職する方が失業保険の申請や保険料の免除申請などに使うため、早めに手続きしましょう。

住民税の手続き

住民税を企業が給料から天引きする「特別徴収」の場合、退職後に徴収方法を変更します。
手続きにあたっては、退職月の翌月10日までに、「給与支払報告に係る給与所得異動届」を、住所のある市区町村へ提出しなければなりません。

特別徴収では、1年分の住民税を6月〜翌年5月までの期間で住民税を徴収します。
そのため下記のように、退職時期によって徴収の方法が異なります。
退職時期 徴収方法
1〜4月 最後の給料もしくは退職金から残額を一括徴収する
5月 1か月分を通常通り給料から徴収する(残額が5月分のみであるため)
6〜12月 最後の給料か退職金から一括徴収する、もしくは普通徴収に切り替えるかを選択してもらう
参考:総務省「地方税制度」

一括徴収の場合、最終月に支給する給料の手取り金額が、税金の分普段よりも大きく減少する可能性があります。

退職する方が混乱する可能性もあるため、前もって説明しておきましょう。

離職票の発行

離職票は、会社が提出した離職証明書をもとに、ハローワークが交付する書類です。
離職票は、失業保険申請や年金・健康保険の手続き等に必要であるため、会社に届いたら速やかに退職する方へ送付しましょう。

健康保険被保険者資格喪失確認通知書の発行

健康保険被保険者資格喪失届を、年金事務所または日本年金機構の事務センターに提出したら、後日「健康保険被保険者資格喪失確認通知書」が発行されます。
退職する方が健康保険を切り替える際に必要となるため、会社に届いたら速やかに退職する方へ送付しましょう。

また、退職後における健康保険の加入に関して、従業員から質問を受けた際は、以下を説明します。

任意継続被保険者制度を活用する(退職日翌日~20日)
退職日の翌日から、健康保険の被保険者資格を失い、通常であれば国民健康保険へ切り替えます。
ただし、「任意継続被保険者制度」があり、一定条件を満たしていれば、2年間被保険者資格を継続できます。
一定の条件は以下の通りです。

  • 退職日までに、連続して2か月以上の間、被保険者であったこと
  • 退職日から、20日以内に健保組合へ申請すること

申請に必要な書類は、健保組合の窓口かダウンロードで入手可能です。書類を健保組合へ提出すると、後日保険料の払込票と任意継続制度に関する案内所が届きます。

また、任意継続した際は、今まで会社と折半していた保険料が全額自己負担になることも説明しましょう。

参考:全国健康保険協会「任意継続の加入条件について | よくあるご質問

国民健康保険に加入する(退職日翌日~14日)
任意継続をしない場合は、退職後14日以内に、市役所で国民健康保険に加入申請します。
その際、扶養家族も含め、加入する全員の健康保険資格喪失証明書を提出します。

加入者が本人のみである場合は、離職票や退職証明書など、退職日が分かる書類で代用可能です。
扶養家族がいる場合は、退職日が分かる書類と扶養家族がこれまで使っていた健康保険証のコピーで代用できます。

参考:日本年金機構「国民健康保険等へ切り替えるときの手続き

e-Gov法令検索「国民健康保険法施行規則

被扶養者として健康保険に加入する(退職日翌日~5日)
配偶者や親、子どもなど家族が健康保険に加入している場合、一定の条件を満たせば被扶養者として加入できます。
加入する際は、被保険者の勤め先から必要書類を受け取り、退職日翌日から5日以内に提出しましょう。
被扶養者として加入できれば、退職する方本人の保険料はかかりません。ただし、加入には以下のような条件があります。

  • 年間の収入が130万円未満(向こう1年間の見込み収入)
  • 同居の場合は年間収入が被保険者の半分未満
  • 別居の場合は年間収入が被保険者から送られる仕送りの金額以下
  • 月間の収入が108,333円以下
  • 失業保険を受給している場合、その金額が日額3,611円以下
また、被保険者が自営業で国民健康保険に加入している場合は、被扶養者として加入できません。

参考:日本年金機構日本年金機構「家族を被扶養者にするとき、被扶養者となっている家族に異動があったとき、被扶養者の届出事項に変更があったとき」

源泉徴収票の発行
退職日から1か月以内に、その年の1月1日から退職までに支払った給与をもとに源泉徴収票を発行し、退職する方へ送付します。
退職する方が年内に転職する場合は、その収入と合算して転職先の会社で年末調整が行われます。
そのため、転職先へ源泉徴収票を提出する必要があることを退職する方へ伝えましょう。

年内に再就職しない場合は、年末調整を受けられないため、所得税が納め過ぎになる可能性があります。
納め過ぎた所得税については、翌年確定申告をすることで、還付を受けられる旨を伝えましょう。

参考:e-Gov法令検索「所得税法 (226条第1項)」

退職手続きの注意点

退職手続きは、各種申請や書類の受け渡しなど多くの作業が発生し、それぞれに期限もあります。
ここでは、退職手続きを円滑に進めるための注意点をご紹介します。

受け渡しの漏れがないようチェックする

退職手続きでは、書類の送付や貸与物の返却など、退職する方との間で受け渡しが多くなります。
備品や書類の返却漏れは、後日来社して返却、あるいは郵送と二度手間です。
また、必要書類を渡し忘れると、健康保険や失業保険の申請が遅れ、退職する方に迷惑がかかります。

そこで、受け渡し漏れがないようにチェックリストを用いて管理するとよいでしょう。

下記に、簡易的なチェックリストを作成しました。退職手続きの際にお役立てください。
退職する方から受け取るもの
  • 退職届
  • 退職所得の受給に関する申告書
  • PCや携帯電話、制服などの備品
  • 社内・顧客関係書類
  • 社員証・名刺
  • 健康保険証(扶養者の健康保険証も含む)
退職する方へ渡すもの
退職証明書(希望者のみ)
離職票
源泉徴収票
健康保険被保険者資格喪失確認通知書

財形貯蓄をしている退職者には異なる手続きを行う

退職する方が財形貯蓄制度を利用している場合、異なる手続きが必要になります。
財形貯蓄制度とは、給料の一部を会社が毎月天引きし、提携する金融機関に貯蓄する制度です。
財形住宅貯蓄・財形年金貯蓄は、一定期間が経過すると課税扱いになります。
そのため、退職日から半年以内に、財形貯蓄の提携先へ「退職等の通知書」を提出しましょう。

また、財形貯蓄制度を転職先で継続するかどうかによっても手続きが異なります。
転職する場合は、退職後2年以内に転職継続の手続きをすれば、転職先で制度を継続できます。
その際、同一の金融機関で続ける場合は「勤務先異動申告書」を、異なる金融機関で続ける場合は「退職等の通知書」を提出しましょう。
2年以内に転職しない場合や、転職先で財形貯蓄を継続しないか制度自体がない場合は、原則として財形貯蓄制度を解約します。
財形貯蓄は、転職先で継続するかどうかによって手続きが異なります。そのため、退職する方の意思を確認し、必要な対応を指示しましょう。

参考:厚生労働省「財形貯蓄制度

退職手続きが遅れないよう時間に余裕をもって行う

退職手続きが遅れると、退職する方にとって以下のようなデメリットがあります。

  • 失業保険の申請が遅れ、受給総額が減少する
  • 健康保険の切り替えが遅れ、保険証を使えない期間が生じる
上記のように、主に社会保険関係の手続きが遅れると、退職する方にとって不利益が生じます。

また、退職金の支払い遅れもトラブルにつながります。自社の就業規則で定められた支払い期日を確実に守りましょう。 こうしたデメリットを防ぐためにも、チェックリストやスケジュール表を作成し、計画的に退職手続きを進めましょう。

退職手続きの遅れや必要書類の送付漏れに注意

本記事で述べてきたように、従業員が退職すると社会保険や雇用保険、税金関係など、さまざまな手続きや書類の受け渡しが必要です。
手続きの遅れや書類の送付漏れがあると、退職する方にとって不利益が生じます。
そのため、退職手続きの手順を正しく把握することはもちろん、スケジュール表やチェックリストを作成して、抜け漏れなく計画的に退職手続きを進めましょう。

社労法務システム+Esia-Zero(イージア・ゼロ)について

HR-GET編集部

 HR-Get(エイチアールゲット)は、創業から30年以上にわたり、社会保険労務士の方や、企業の労務ご担当者様向けにシステムを開発・提供・サポートをしている株式会社日本シャルフが運営するWEBメディアです。
「人事、労務、手続き、働き方改革、トラブル」などに関するものをテーマとし、人事・労務に関わるビジネスに日々奮闘する、多忙な経営者や人事・労務の担当者に役立つ情報を提供します。

2022.06.22

【新卒入社者の早期離職を防止する為には?】

4月に新入社員がやってきてから早2ヶ月。

依然新型コロナウイルスの影響も収まらず、新人の育成・ケアに不安な部分を感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

入社式や研修、会議など仕事においてあらゆる部分でリモート参加が増加している昨今ですが、リモートでのマネジメントの難しさを感じたことがあるという方も少なくないのではないでしょうか。今年から社会人デビューを果たした新入社員に至っては言わずもがな、きちんとしたケアが必要となります。

そもそも新入社員の離職率は?

一般的に新入社員の職場定着は重要だといいますが、そもそも現在どれ程の新入社員が退職しているのでしょうか。
以下の表は令和2年度3月卒までの新規大卒就職者の離職率を表したものです。
表のオレンジ色部分が1年目の離職率、赤色部分が2年目の離職率、白色部分が3年目の離職率で、一番上の数字が3年目までの合計の離職率です。

厚生労働省HP

表を見ると、離職率は平成22年度以降約3割程度を保っています。31年度と令和2年度についてはまだ2年目、1年目までの離職率しか記載されていないため、単純に他年度と比較することは出来ませんが、1年目2年目までの値に大きな変化が見られないことから、およそ3割程度の割合に落ち着くことが予想されます。
昨今ではやや減少傾向にありますが、未だ3割ほどの離職者がいるという現状では、早期離職防止に向けて対策を講じる必要があるのではないでしょうか。

また、傾向として大企業よりも人数の少ない企業の離職率の方が高く、大卒者よりも中卒、高卒者の離職率の方が高い傾向にありますので、中小企業や大卒者以外の人材を採用している企業については特に注意が必要となります。

入社前のミスマッチを防ぐ

では新入社員の離職率を下げるためには、どこに注意したら良いのでしょう。

まず一番に挙げられるのが、入社前のミスマッチを防ぐという点です。離職率を下げる為には、内定後、入社後の対応も勿論重要なのですが、採用の段階からしっかりと対策を講じる必要があります。

以下の表は3年以内に離職した新卒を対象に行ったアンケートで、企業・団体を退職した理由のランキングになります。

参照:アデコ株式会社

こちらのランキングで第一位に輝いた理由は「自身の希望と業務内容のミスマッチ」、続けて「待遇や福利厚生に対する不満」、「キャリア形成が望めない為」、「長時間労働のため」となっています。

これらの理由は、本来であれば入職前に確認することが出来た筈の内容です。説明会や面接を重ねる中で、きちんと企業側は業務内容や待遇、福利厚生を明示し、求職者に十分な理解をして貰う必要があります。説明会や面接ではなかなか言いづらいこともあるとは思いますが、そこは誤魔化したりあやふやにしたりすることなく、敢えてオープンにしていくことを心がけましょう。どのみち、そういったことを伏せた上で集めた内定者は、早期に離職してしまう可能性が高く、企業側にとっても求職者側にとっても不幸な結果を招きます。また敢えてオープンにしていくことで、求職者側から信頼を得やすいという利点もあります。

内定者へのフォローも必須

選考で十分に相互理解を深め、晴れて内定を出すこととなった場合、その後の行動というのも重要になってきています。

現在の就職活動の状況として、早い人であれば大学3年生のうちに、遅くとも大学4年生の夏前には多くの人が内定を得ているという傾向があります。つまり、大多数の人は企業から内定を得て実際に入社するまでに約半年以上のブランクが存在することになります。そしてこの間に「本当にここの会社に決めてよかったのか」「自分が真にやりたいことはこの会社で出来るのだろうか」などと悩み、心変わりする人も多いようです。

折角内定を出したのに内定を辞退されてしまっては意味がありませんので、こういった事例を防ぐためにも、内定者のフォローは重要です。

では、どういったことを行えばいいのか、具体的な事例を幾つかご紹介します。

メール、電話等による連絡

こちらは日程調整や特別なプログラム等の準備も必要なく、比較的実行しやすい方法といえます。定期的に連絡を取り合うことで、自分はこの会社の内定者であると実感出来る為、内定者に安心感を与えることが出来ます。

座談会、懇談会の設定

人事の人のみとのやり取りではなく、実際に働いてから上司になる可能性のある人と接することで、より入社後のイメージが描きやすくなります。また、内定者同士に関わりを持たせることで、仲間意識を芽生えさせることが出来ます。

社内イベントへの参加

会社の多くの人と関わることが出来る為、会社の雰囲気を知って貰うことが出来ます。また、お互いに格式ばった態度ではなく、フランクにコミュニケーションを取ることが出来る為、より交流を深めることが出来ます。ただし、羽目を外しすぎて逆に不安感を抱かせてしまうようなことのないよう、注意しましょう。

内定者研修の実施

仕事の内容に関わることを事前に研修で行うことによって、4月から知識0の状態でスタートしなければならないことへの不安を解消することが出来ます。ただし、いきなりハードな研修を実施することは、逆に内定者への負担となり辞退へ繋がってしまう恐れがあります。未だ学生であるということへの配慮を忘れないようにしましょう。

入社後のフォローアップ

入社した後はそれぞれの上司にすべて任せてしまえばいい、という訳では勿論ありません。「社会人」も「会社」も初めて体験することばかりですので、不安を解消してあげる必要があります。また、その会社自体の空気や雰囲気に馴染めるように手助けしてあげることも重要です。会社という特殊なコミュニティーに所属するということを考えて、出来るだけスムーズに周囲とコミュニケーションをとれるよう配慮しましょう。言葉を教えてあげるということも重要です。その業界の用語、社内で使っている共通の用語は、使用している側からすると当たり前過ぎて気づけない部分ですが、新人からすると何を言っているのかさっぱりだったりします。言葉が分からないと疎外感を抱きやすい為、一つ一つ説明をしてあげる機会を設けられると良いでしょう。

新人研修

入社後すぐに現場に丸投げしてしまうのではなく、会社について、会社の事業について、各職種の仕事についてより詳しい知識を身につける機会を設けましょう。いきなり現場にすべて任せてしまうと、現場の上司にとっても、新人にとっても大きな負担となってしまいます。まずは社会人としての基礎から一歩ずつステップアップを目指しましょう。他にも、自社のブランドについてきちんと理解して貰うことで、仲間意識が芽生え、自社に対するプライドを抱けるという効果も期待できます。

メンター制度

所属する部署の上司とは別に、年の近い先輩社員や、社歴が近い先輩社員が新入社員の相談役となることで、より個々に適したサポートをすることが出来ます。上司以外にも相談相手がおり、またその相手が年も近く話しやすいといった点で、新入社員に対して安心感を抱かせることが出来ます。

フォローアップ面談

入社して始めの1週間や1か月きっちり研修をしたからと言って、安心はできません。人の気持ちは移り変わるものですので、定期的に面談を行い、フォローをする必要があります。困っていることはないか、今後はどうしていきたいか、お互いの方向性をすり合わせることを意識して行いましょう。面談を行う間隔としては、一般的に3か月毎が適しているとされます。4月入社の場合は7月、10月、1月、翌年の4月といった具合になります。

まとめ

離職率を下げるには、入る前と入った後の両方でフォローが必要となってきます。離職率の高さ、定着率の低さにお悩みの方は、是非こちらの記事を参考にしていただければと思います。

筆者紹介

 社会保険労務士法人 HALZhttps://halz.co.jp/
「外部人事部」をコンセプトに幅広い人事領域をサポートする社労士法人です。企業人事の実務経験、社労士として数々の企業様への労務コンサル経験をもとに、実務家目線に立ち企業様をサポート。

給与計算や手続きを通じ把握した労務課題への改善提案、さらに採用支援や人事制度の導入提案も手掛け、企業人事の皆様を幅広く支援します。

2022.06.15

【企業担当者向け】入社手続きに必要な書類や対応は?パート等の手続きについても解説

 入社手続きは、労働者が安心して業務をできるようにするための重要な業務です。
企業の人事・労務の担当者は、従業員が入社するために必要な書類の作成や、備品の準備、保険関係の手続きなどを期日までに済ませておく必要があります。
この記事では、入社に関する書類作成や手続きのフロー、ケース別の対応方法についてご紹介します。
(更新日:2024年9月2日 )

入社手続きデジタル化

【目次】
  • 採用通知書(内定通知書)
  • 入社承諾書・誓約書
  • 雇用契約書
  • 労働条件通知書
  • 提出が必要な書類
  • 状況に応じて提出が必要な書類
  • 社会保険の手続き
  • 雇用保険の手続き
  • 税金の手続き
  • 労災保険の手続き
  • 法定三帳簿(労働者名簿・賃金台帳・出勤簿)の作成
  • 備品や貸出物の手配
  • 人事管理システムへの情報登録
  • 派遣社員の入社手続き
  • パート・アルバイトの入社手続き
  • 外国人の入社手続き
  • 高齢者の入社手続き
  • 障害者の入社手続き

内定者に送付する書類

内定者が決まり次第、入社日までに必要な書類を作成して内定者へ送付する必要があります。

採用通知書(内定通知書)

企業に採用する意思がある場合、内定者宛に採用通知書を送付します。これは、企業の採用意思を伝えるとともに、内定者の入社意思を確認することが目的です。後述する入社承諾書と誓約書を作成して、採用通知書と合わせて送付することが一般的です。


採用通知書には、主に以下の内容を記載します。

採用通知書に記載する事項
  • 求人応募に対してのお礼
  • 内定の通知
  • 入社日(未定ならば後日連絡する旨を記載)
  • 勤務地・配属先
  • 今回送付した書類の案内
  • 提出が必要な書類と提出期限の一覧
  • 問い合わせ先

入社承諾書・誓約書

入社承諾書と誓約書は、企業が正式に内定を出したことを示す書類です。また、内定者の入社意思を確認するための証明書でもあります。

内定者が入社に同意する場合、氏名の記入と捺印をして提出してもらいます。

入社承諾書・誓約書に記載する内容は、主に以下が挙げられます。

入社承諾書・誓約書に記載する事項
  • 就業規則に関する説明
  • 秘密保持に関する説明
  • 入社日(未定ならば後日連絡する旨を記載)
  • 入社後の待遇に関する説明

この時点で辞退の連絡を受けた場合は、あらためて求人募集の準備を進めます。

入社前に送付する書類

内定者の入社意思を確認できたら、契約のために必要な書類を準備します。
労働契約を交わす際に送付する書類として、以下があります。

雇用契約書

雇用契約書とは民法第623条に基づき、企業と労働者の間で雇用契約が締結したことを証明する書面です。法律上、書面での交付義務はありませんが、雇用後のトラブルを防ぐためにも書面での作成が望まれます。後述する労働条件通知書とまとめることも可能です。

労働条件通知書

労働基準法の第十五条には以下の記載があります。


”使用者は、労働契約の締結に際し、労働者に対して賃金、労働時間その他の労働条件を明示しなければならない。この場合において、賃金及び労働時間に関する事項その他の厚生労働省令で定める事項については、厚生労働省令で定める方法により明示しなければならない。”

引用:e-Gov法令検索「労働基準法


このように、企業は労働者に対して労働条件を明らかにする義務があり、労働条件通知書は入社前の段階で送付する必要があります。万が一、労働条件の内容に不備があった場合は、30万円以下の罰金が科せられる可能性があるため注意が必要です。

絶対的明示事項の内容

労働条件通知書に記載する内容には、書面で交付する義務がある「絶対的明示事項」と、口頭でも明示可能な「相対的明示事項」があります。


絶対的明示事項とは、以下の内容を指します。

書面の交付が必要な明示事項 具体的な内容
労働契約期間に関する説明 契約期間があれば明示
就業場所と業務内容に関する説明 入社後の就業場所・従事する業務
労働時間に関する説明 超過勤務の有無・休憩時間・休日・休暇・交代制勤務の転換
賃金に関する説明 賃金の決定・計算方法・支払い方法・支払時期・賃金の締め切り・昇給(※1)
退職に関する説明 退職の事由・手続・解雇の事由も含む
(※1)昇給のみ明示がなくても可

労働者が希望した場合に限り、ファックス・メール・SNS(※2)でも交付できます。その際、送信した内容が確実に届いているかを確認することが望ましいでしょう。


(※2)労働者がプリントアウトして書面を作成できるものに限る

2024年4月~労働条件明示事項が追加されました
絶対的明示事項において、「労働基準法施行規則・「有期労働契約の締結、更新及び雇止めに 関する基準」の改正に伴い、2024年4月より労働契約の締結・更新のタイミングの明示事項が一部追加となりました。

相対的明示事項の内容

企業で相対的明示事項に関する定めがある場合は、労働者に対して明示する義務があります。

相対的明示事項の内容は以下の通りです。

口頭でも説明可能な明示事項 具体的な内容
退職手当に関する説明 該当する労働者の範囲・手当の決定・計算方法・支払い方法・支払い時期
臨時の賃金と賞与に関する説明 臨時の賃金、賞与における賃金と最低賃金額
労働者が負担する費用に関する説明 食費・作業用品・その他
安全と衛生に関する説明 -
職業訓練に関する説明 -
災害補償に関する説明 災害補償・業務外に発生した傷病扶助
表彰と制裁に関する説明 -
休職に関する説明 -
参照:e-Gov法令検索「労働基準法施行規則

口頭のみでも説明は可能ですが、労働条件に関するトラブルを防ぐためにも書面に残しておくことをおすすめします。

労働条件通知書を作成する際は、厚生労働省のホームページに掲載されている「労働条件通知書」の様式を参考にしてください。

参照:厚生労働省「主要様式ダウンロードコーナー(労働基準法等関係主要様式)」

社労法務システムの紹介 

入社に必要な書類

入社日までに従業員に用意してもらう書類を紹介します。すべて入社手続きに必要な書類となるため、抜け漏れがないよう注意しましょう。

提出が必要な書類

多くの企業で提出を求める書類や証明書には、以下が挙げられます。
提出書類
備考                 
年金手帳
全員提出
源泉徴収票
前職がある場合
雇用保険被保険者証
前職がある場合
扶養控除等申告書
全員提出
健康保険扶養者異動届
該当する家族がいる場合
給与振込先申請書
全員提出
マイナンバー(カード未取得の場合は本人確認書類と、通知カードもしくは住民票が必要)
全員提出

状況に応じて提出が必要な書類

企業によって、以下の書類が必要な場合もあります。
提出書類
備考
卒業証明書
新卒・第二新卒
住民票
住民票記載事項証明書でも代用可能
退職証明書
前職がある場合
自社でどの書類が必要になるのか、あらかじめ確認しておきましょう。

入社後の手続き

入社後は労働者に提出してもらった情報をもとに必要な書類を作成して、保険や税金に関する手続きを進めます。ここからは、入社後の手続きについて解説します。

社会保険の手続き

労働者が厚生年金保険の加入条件を満たしている場合、以下の手続きを行います。

  1. 労働者から年金手帳またはマイナンバーカードを提出してもらう
  2. 提供された労働者の情報をもとに「被保険者資格取得届」を年金事務所に提出する
  3. おおむね1週間前後で「健康保険被保険者証」が届く
  4. 健康保険被保険者証を本人に渡す

加入する必要があると判明してから5日以内に書類を提出しましょう。
また、労働者に配偶者や子どもが被扶養者に該当する場合は「健康保険被扶養者(異動)届」「国民年金第3号被保険者該当届」も合わせて提出します。

雇用保険の手続き

以下の条件に当てはまる労働者は、雇用保険の加入対象者です。

  • 31日以上継続して雇用される見込みがあること
  • 所定労働時間が週に20時間以上
ただし、法人の取締役や、週の労働時間が30時間未満の季節労働者、日雇い労働者は対象外となります。
雇用保険の加入手続きは、以下の通りです。

  1. 労働者を雇用した月の翌月10日までに「雇用保険被保険者資格取得届」をハローワークに提出する
  2. ハローワークから「雇用保険被保険者証」が届く
  3. 雇用保険被保険者証を本人に渡す

税金の手続き

企業には、所得税と住民税を毎月の給料から天引きして、定められた期日に国および自治体に納める義務があります。

所得税の手続きでは、労働者から「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」を最初の給与支払日の前日までに提出してもらう必要があります。税務署や役所への提出は不要で、申告書は社内で保管します。

また、住民税を給料から天引きする「特別徴収」は、前年の給与がない新卒入社の場合、翌年6月から発生します。

入社時の手続きは不要ですが、中途採用の場合は「給与支払報告・特別徴収に係る給与所得者異動届出書」を提出してもらい、入社した月の翌月10日までに納付先の市町村に提出する必要があります。

労災保険の手続き

労災保険は、雇用形態を問わず、ひとりでも労働者がいる事業者であれば適用されます。労災保険の加入には、労働者ごとに個別の手続きは必要ありません。

法定三帳簿(労働者名簿・賃金台帳・出勤簿)の作成

労働基準法では、企業には労働者の法定帳簿を作成して、保存する義務があると定められています。法定帳簿とは、労働者名簿・賃金台帳・出勤簿を指し、これらは一般的に「法定三帳簿」と呼ばれています。

各帳簿の記入項目は以下の通りです。
帳簿名称
記載項目
保存期間
労働者名簿
氏名、履歴、退職・解雇・死亡日とその理由 など
労働者の退職・解雇・死亡日から3年
賃金台帳
氏名、賃金の計算期間、労働日数、労働時間数 など
記入最終日から3年
出勤簿
出勤簿、使用者が始業時刻と終業時刻を記載した書類 など
最終出勤日から3年

備品や貸出物の手配

業務に必要な備品や貸出物は、入社前に揃えておく必要があります。また、インターネット環境の構築やメールアドレスの新規作成、社内システムの登録なども事前に済ませておくと、入社後の業務をスムーズに始められます。
一般的に必要とされる備品や貸出物には、以下があります。

  • 制服や作業服
  • 社員証、セキュリティカード、名刺
  • 机とイス、パソコン、事務用品、ロッカー など

入社手続きデジタル化

人事管理システムへの情報登録

人事管理システムを用いて勤怠時間や日々の業務内容を管理している場合は、入社日当日から利用できるように準備が必要です。入社時の面談や研修の段階から勤怠管理が必要になるため、入力できる情報は早めに登録しておきましょう。

【労働者の種類別】通常の入社手続きとの共通点・相違点

雇用形態や、雇用する労働者の区分によって入社手続きが一部異なります。この章では、正社員と異なるケースにおける入社手続きについて紹介します。

派遣社員の入社手続き

派遣社員を雇用する場合の入社手続きは、主に派遣会社との間で交わされます。
派遣社員を受け入れる企業の手続きの流れは、以下の通りです。

  1. 派遣会社に派遣を依頼する
  2. 派遣期間の制限を受ける(※)場合は「抵触日通知書」を送付する
  3. 派遣会社と「労働者派遣契約」を結ぶ
  4. 派遣される社員の情報を記載した「派遣先通知書」が派遣会社から届く
  5. 契約期間の初日から就業開始
※労働者が無期雇用労働者や60歳以上、代替要員など

派遣社員が入社するまでに「派遣先管理台帳」の準備と、業務に必要な備品を用意しておきましょう。

パート・アルバイトの入社手続き

パート・アルバイトを雇用する際の入社手続きは、基本的に正社員と同じです。
ただし、前述した「労働条件通知書」の「絶対的明示事項」内容に加えて、以下の4つの事項を書面にて明示する義務があります。

  • 昇給の有無
  • 退職手当の有無
  • 賞与の有無
  • 相談窓口

明示する義務は初回の契約時だけではなく、契約更新時にも発生するため注意が必要です。
違反した場合は、行政指導でも改善が見られなければ、労働者ひとりにつき10万円以下の罰金が科せられる可能性があります。

パート・アルバイトの社会保険

パート・アルバイトが社会保険に加入するための条件は、以下(※)の通りです。

  • ※101人以上の従業員が在籍する企業
  • 1週間の労働時間が20時間以上
  • ひと月の賃金が8.8万円以上
  • 勤務期間が2か月以上(見込み)
  • 学生は対象外(夜間・通信・定時制は対象)

※法改正により、2024年10月以降は51人以上の企業が対象となり、パート・アルバイトの社会保険の適用範囲が拡大されます

外国人の入社手続き

外国人労働者であっても、他の労働者と同様に労働基準法や社会保険に関する法令が適用されます。労働条件の明示は、該当する外国人が理解できる方法で伝えることが望ましいでしょう。
また、国内在住の外国人を雇用する場合は、雇用状況の届出をハローワークに提出する責務があります。
対象となる外国人の範囲は以下の通りです。

  • 日本国籍を持たない(特別永住者は対象外)
  • 在留資格が外交・公用以外

雇用保険に加入するか否かで、提出する書類と内容が異なります。
雇用保険に加入する場合
雇用保険に加入しない場合
届出書類 雇用保険被保険者資格取得届 外国人雇用状況届出書
届出事項
・氏名
・在留資格
・在留期間 など
・氏名
・在留資格
・在留期間
・雇用年月日 など
届出先 雇用保険を適用している事業所のハローワーク 勤務地のハローワーク
届出期限 労働者を雇用した月の翌月10日まで 労働者を雇用した月の翌月末日まで
届出事項を記載する際は、外国人労働者から以下の書類を提出してもらい、内容を確認する必要があります。

  • 在留カード
  • パスポート
  • 資格外活動許可書(資格外活動許可を受ける場合)

参照:厚生労働省「外国人の雇用」

高齢者の入社手続き

高齢者を雇用する場合、加入する保険内容の一部が異なります。

雇用する労働者が65歳未満の場合、雇用保険は一般の人と変わりません。65歳以上の場合は「高年齢被保険者」が適用されます。手続きは他の労働者と同様です。

また、厚生年金保険の対象年齢は70歳未満です。ただし、老齢年金を受給できる加入期間に満たない場合は、70歳以上でも「高齢任意加入被保険者」として任意で厚生年金に加入できます。

健康保険の対象年齢は75歳未満です。70歳以上で協会けんぽに加入する場合、「健康保険高齢受給者証」が交付されます。

なお、高齢者を雇用した後は、毎年6月1日の「高年齢者雇用状況」をハローワークに報告する義務があります。

全国健康保険協会「高齢受給者証 | こんな時に健保
厚生労働省「高年齢者の雇用

障害者の入社手続き

民間企業の場合、知的障害・身体障害・精神障害の認定を受けた人の割合「法定雇用率」を※2.5%以上にする義務があります。これはつまり、従業員100人につき3人以上の割合です。

障害者を5人以上雇用する場合は「障害者職業生活相談員」を配置する必要があります。また、障害者を雇用すると、以下の助成金の対象となる可能性があります。入社手続きと合わせて申請準備を進めておきましょう。

  • 特定求職者雇用開発助成金
  • トライアル雇用助成金
  • 障害者雇用納付金制度に基づく助成金

また、高齢者と同様に「障害者雇用状況」を毎年ハローワークに報告する義務があります。

※令和6年4月以降、障害者の法定雇用率が2.3%から2.5%に引き上げられました

参照:厚生労働省「事業主の方へ

まとめ

入社手続きには、重要な書類の取り交わしが何度も発生します。なかには法律で義務付けられているものもあり、不備が発覚した場合は罰金を科せられる可能性もあります。
手続きの抜け漏れが発生しないように、あらかじめ社内で入社手続きのフローを確立するとともに、入社した従業員が安心して働ける環境を速やかに整備することが求められます。

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HR-GET編集部

 HR-Get(エイチアールゲット)は、創業から30年以上にわたり、社会保険労務士の方や、企業の労務ご担当者様向けにシステムを開発・提供・サポートをしている株式会社日本シャルフが運営するWEBメディアです。
「人事、労務、手続き、働き方改革、トラブル」などに関するものをテーマとし、人事・労務に関わるビジネスに日々奮闘する、多忙な経営者や人事・労務の担当者に役立つ情報を提供します。

2022.06.08

【まもなく開始!算定基礎について解説します!】

 はじめに

毎年、6月から7月にかけては労働保険や住民税の年度更新、算定(定時決定)などで人事担当者にとって多忙な時期になるかと思います。
今回はその中でも算定について基礎から特例までを解説していきます。

算定(定時決定)とは

被保険者の実際の報酬と標準報酬月額との間に大きな差が生じないよう年一回、原則として7月1日現在の被保険者全員について、4月、5月、6月に受けた報酬の届出を行い、その年の9月以降の標準報酬月額を決定します。決定し直された標準報酬月額は、9月から翌年8月までの各月に適用されます。
この決定を「定時決定」といい、定時決定を行うために提出する届書を「算定基礎届」といいます。
算定基礎届の提出の対象となるのは、7月1日現在の全ての被保険者および70歳以上被用者です。

ただし、以下の①~④のいずれかに該当する方は、算定基礎届の提出が不要です。
①6月1日以降に資格取得した方
②6月30日以前に退職した方
③7月改定の月額変更届を提出する方
④8月または9月に随時改定が予定されている旨の申出を行った方

社会保険の対象となる報酬

標準報酬月額の範囲に含まれるのは、賃金や手当、俸給、賞与など名称を問わず、労働の対償として労働者に支払う報酬全般です。現金だけでなく、通勤に使用する定期券や社宅、食事など、現物で支給する報酬も含まれます。

また、含まれないものとして以下のようなものがあります。

① 事業主から恩恵的に支給されるもの
② 臨時に受けるもの
③ 実費弁償的なもの
④ 保険給付として受けるもの
⑤ 年三回の賞与など

算定方法

原則、算定は4、5、6月のうち、支払基礎日数が17日以上ある月の報酬を合計し、その月数で除した額を報酬月額として算定します。
4、5、6月のうち支払基礎日数が17日未満の月がある場合は、その月を除いて算定を行います。

例:4、5、6月のうち、4月のみ支払い基礎日数が17日未満の場合、4月を除いた2か月の報酬を合計し、その月数の2で除した額が報酬月額となります。

また、産休、育休に入った場合でも4、5、6月の支払基礎日数が17日以上あり、算定基礎届提出の対象となる場合は、算定を行います。

短時間就労者の定時決定

短時間就労者の定時決定は、次の方法により行われます。
※短時間就労者とは、パートタイマー、アルバイト、契約社員、準社員、嘱託社員等の名称を問わず、正規社員より短時間の労働条件で勤務する人をいいます。

・4月、5月、6月の3カ月間のうち支払基礎日数が17日以上の月が1カ月以上ある場合

該当月の報酬総額の平均を報酬月額として標準報酬月額を決定します。

・4月、5月、6月の3カ月間のうち支払基礎日数がいずれも17日未満の場合

3カ月のうち支払基礎日数が15日以上17日未満の月の報酬総額の平均を報酬月額として標準報酬月額を決定します。

・4月、5月、6月の3カ月間のうち支払基礎日数がいずれも15日未満の場合

従前の標準報酬月額にて引き続き定時決定します。

特定適用事業所に勤務する短時間労働者の定時決定

短時間労働者の定時決定は4月、5月、6月のいずれも支払基礎日数が11日以上で算定することとなります。

※短時間労働者とは、1週間の所定労働時間が通常の労働者の4分の3未満、1カ月の所定労働日数が通常の労働者の4分の3未満、またはその両方の場合で、次の5要件を全て満たす方が該当になります。

・週の所定労働時間が20時間以上あること
・雇用期間が1年以上見込まれること
・賃金の月額が8.8万円以上であること
・学生でないこと
・特定適用事業所または任意特定適用事業所に勤めていること(国・地方公共団体に属するすべての適用事業所を含む)

なお、厚生年金保険の被保険者数が501人未満の法人・個人の適用事業所であっても、労使合意に基づき申出をした場合は、任意特定適用事業所となります。

保険者算定

保険者算定とは、通常の算定では報酬月額の定時改定が難しい、又は、算定結果が著しく不当になってしまう場合、特別な方法によって行う算定です。

保険者算定は次の場合に行います。

算定が困難な場合

・4、5、6月ともに、支払い基礎日数が17日未満の場合
・病欠などにより4、5、6月の間報酬を全く受けない場合
・育児、介護休業により4、5、6月の間報酬を全く受けない場合

上記の場合は、いずれも従前の標準報酬月額で決定されます。

著しく不当な場合

・給与が遅配となった場合
3月以前に支給されるべき給与を4、5、6月で支払う場合や、4、5、6月に支払われるべき給与を7月以降に支払う場合は遅配となった分を除いて算定されます。

・遡り昇給があった場合
3月以前に昇給があり、その差額を4、5、6月で支払う場合は、昇給差額分を除いて算定されます。

・4、5、6月のいずれかに、低額の休職給を受けた場合
低額の休職給を受けた月を除いて算定されます。3か月とも休職給を受けている場合は、従前の標準報酬月額で決定されます。

・4、5、6月のいずれかに、ストライキによる賃金カットがあった場合
2か月以上賃金カットされた月がある場合は、賃金カットされた月を除いて算定されます。3か月とも休職給を受けている場合は、従前の標準報酬月額で決定されます。

・給与計算の締め日に変更があり、支払基礎日数が増加した場合
超過分の報酬を除いて算定されます。
例:4月より毎月20日締めから末日締めになる場合、4月(変更月)のみ3/21~4/30が計算期間となるため、超過した分(3/21~3/31分)を除いて算定することとなります。

・4、5、6月の報酬月額を元に算出した標準報酬月額が、過去1年の月平均報酬月額によって算定された標準報酬月額と2等級以上差があり、その差が例年発生することが見込まれる場合
申し出により、過去1年間の月平均報酬額によって算定がされます。

・月途中入社等により、一か月分の給与の支払いが満額でなかった場合

算定対象期間(4月、5月、6月)から、その月を除いて報酬月額を算出します。

年4回以上の賞与の支払いがある場合

前述の説明通り、支給回数が年3回以下の賞与は社会保険の報酬とはなりませんが、支給回数が年4回以上の賞与は社会保険の報酬となり算定時の集計に含める必要があります。
集計方法は、昨年度の7/1から今年度の6/30までに支払われた年4回以上の賞与額を合計し12で除した額を各月(4、5、6月)に計上して算定を行います。

コロナの特例改定

コロナ特例改定とは、新型コロナウィルス感染症の影響による休業により、報酬が著しく下がった方について、通常報酬が下がってから4か月目に改定可能となるところ、翌月から改定可能といった特例です。

対象者の要件は以下になります。

① 新型コロナウィルス感染症による休業により、著しく報酬が下がった月が発生している
② 著しく報酬が下がった月に支払われた報酬の総額が、現在の標準報酬月額と比べて2等級以上下がっている
③ 上記の特例による改定内容を本人が書面により同意している

令和4年6月現在、令和4年1月から令和4年6月までの間に上記の要件に該当する場合、届出によって特例改定を行うことができます。
受付期間は以下の通りです。

・令和4年1月から令和4年3月に報酬が下がった月がある場合
→令和4年1月24日から令和4年5月31日まで

・令和4年4月から令和4年6月に報酬が下がった月がある場合
→令和4年4月25日から令和4年8月31日まで

まとめ

算定は被保険者の標準報酬月額を見直す大事な業務です。集計方法を誤ると被保険者にとって不利益になってしまう可能性もあるため、集計方法などをしっかり確認し正確に集計ができるようにしましょう。

筆者紹介

 社会保険労務士法人 HALZhttps://halz.co.jp/
「外部人事部」をコンセプトに幅広い人事領域をサポートする社労士法人です。企業人事の実務経験、社労士として数々の企業様への労務コンサル経験をもとに、実務家目線に立ち企業様をサポート。

給与計算や手続きを通じ把握した労務課題への改善提案、さらに採用支援や人事制度の導入提案も手掛け、企業人事の皆様を幅広く支援します。

2022.06.01

【企業担当者向け】健康診断は会社負担?健康診断の種類や対象者、実施するポイントを解説

 従業員の健康を守るため 、事業者は、労働安全衛生法第66条に基づき、労働者に対して、医師による健康診断を実施することが義務付けられています。
今回は健康診断の種類や対象者、実施するポイントについて解説します。

社労法務システムの紹介

更新日:2024年10月30日

【目次】
健康診断の受診対象

  • 一般健康診断
  • その他の健康診断 

会社で実施する健康診断の費用相場

  • 再検査費用
  • オプション検査
  • 健康診断費が経費として処理できないケース
  • 受診している時間の給与を支払う
  • 健康診断結果は保管しておく
  • 従業員に受診させる義務がある
  • 役員の一部は受診の義務がない
  • 実施しなければ法律違反の可能性がある

まとめ

健康診断の受診対象

冒頭 述べた通り、健康診断の実施は企業としての義務です。では健康診断の受診対象となる従業員についてですが、

正規雇用の社員であれば、健康診断の受診が義務付けられています。ただし、非正規雇用であるアルバイトやパートでも健康診断が必要なケースがあります。

定期健康診断の受診対象は、

  • 1年以上の勤務を予定している
  • 週の労働時間が正規雇用の4分の3以上

という条件のもと判断されます。そのため、条件を満たしていれば、正規雇用・非正規雇用にかかわらず健康診断を受けさせなければなりません。
また、週の労働時間が正規雇用の2分の1以上である場合も、対象として考えることが望ましいとされています。

健康診断は大きく分けて2種類

会社が実施する健康診断は「一般健康診断」と特殊健康診断をはじめとする「その他の健康診断」の2種類に大きく分けられています。

一般健康診断

一般健康診断は職種を問わず、会社が実施しなければならない健康診断です。一般健康診断はさらに細かく5種類に分類されます。5種類それぞれの対象者や実施のタイミングについて下記でご説明します。
定期健康診断
定期健康診断は雇用形態にかかわらず「常時使用する労働者」であれば、全員が対象です。年に1度の実施が義務付けられています。定期健康診断を行うことで、従業員が抱えている、体の異常や病気を早期発見できます。加えて、健康維持を意識するためにも重要な役割を担っています。

定期健康診断にかかる費用は全額「会社負担」
会社で実施する定期健康診断にかかる費用は原則「会社負担」です。ただし、会社負担が義務付けられている費用は、あくまで法定項目のみです。そこで、定期健康診断における法定項目を下記にまとめました。

・既往歴及び業務歴の調査
・自覚症状及び他覚症状の有無の検査
・身長、体重、腹囲、視力及び聴力の検査
・胸部エックス線検査及び喀(かく)痰(たん)検査
・血圧の測定
・貧血検査
・肝機能検査
・血中脂質検査
・血糖検査
・尿検査
・心電図検査

出典:安全衛生情報センター「労働安全衛生規則 第1編 第6章 健康の保持増進のための措置

雇入れ時の健康診断
雇入れ時の健康診断も、定期健康診断と同様に「常時使用する労働者」の全員が対象です。ただし、受診するタイミングは雇入れの直前・直後に実施します。新しく雇う従業員において「体に異常がないか」「病気の兆候はないか」を確認するためにも必要な健康診断です。
雇入れにおける健康診断の項目は、定期健康診断の内容と大きく変わりません。
特定業務従事者の健康診断
特定業務従事者は、名前のとおり、特別な業務に常時従事する労働者を指します。
たとえば、以下のような業務が該当します。

  • 温度・気圧の高低が極端なモノや環境にかかわる業務
  • 危険な化学物質・病原体を取り扱う業務
  • 重圧や振動、騒音で体に大きな負荷がかかる業務
  • 深夜や炭鉱など厳しい環境下の業務
上記に該当する特定業務従事者は、配置換えの際と半年に1度、健康診断を受ける必要があります。健康診断の項目は、定期健康診断の項目と変わりありません。ただし、胸部エックス線検査は年に1度受診すれば問題ないとされています。
海外派遣労働者の健康診断
海外派遣労働者の健康診断は、海外派遣が6か月以上となる労働者と、海外勤務から帰国し国内での業務に就く労働者が対象です。派遣前と帰国後に受診させる必要があります。必ず受診しなければならない項目は、一般的な国内労働者における定期健康診断と同じです。違いとしては、医師から必要と判断された項目も受診しなければならない点です。医師が受診の有無を判断する項目は以下の通りです。

  • 腹部超音波検査
  • 尿酸値
  • B型肝炎ウイルス抗体検査
  • 血液型検査(ABO式、Rh式)(派遣前に限る)
  • 糞便塗抹検査(帰国時に限る)

給食従業員の検便
事業場に付属する食堂や炊事場などで、給食業務に従事する労働者は検便を受けなければなりません。検便は伝染病保菌者を発見するための健康診断です。

  • 実施のタイミング:雇入れと配置換え
  • 受診項目:検便のみ

その他の健康診断 

有害な業務に常時従事する労働者等に対し実施しなければならない健康診断は以下のものがあります。

特殊健康診断
法定で定められた有害といわれる業務に従事する労働者に対して、実施が義務付けられた健康診断です。法定の有害業務は以下の業務を指します。

  • 高気圧業務
  • 放射線業務
  • 特定化学物質業務
  • 石綿業務
  • 鉛業務
  • 四アルキル鉛業務
  • 有機溶剤業務
特殊健康診断の実施は、「雇入れ時」「配置換え時」「6か月以内に1度」のタイミングで行います。ただし、特殊健康診断は職種によって受診する項目が異なります。従業員に受診させる適切な健康診断はどの種類かを確認しておきましょう。
じん肺診断

常時粉じん作業に従事する、従事したことのある従業員に対して行う健康診断です。

歯科医師による診断

歯又はその支持組織に有害な物のガス、蒸気又は粉じんを発散する場所に おける業務に常時従事する労働者 に対して行う健康診断です。有害物質は以下のものを指します。

  • 塩酸、硝酸、硫酸、亜硫酸、弗化水素、黄りんその他


検診を受ける時期やタイミングはそれぞれの検査で異なります。

会社で実施する健康診断の費用相場

会社で健康診断を実施する場合、従業員1人につき8,000〜1万5,000円ほどです。ただし、健康診断の種類や受診項目、受診人数によって異なる場合があります。従業員全員を受診させなければならないため、従業員数によっては費用負担が大きくなります。したがって、健康診断を会社で実施する場合は、受診項目と詳細な費用を確認し、総合的に判断することが重要です。

健康診断で会社負担とならない費用

健康診断において、会社負担とならない費用について解説します。健康診断の種類によっては、一部のみを会社が負担すればいい場合もあります。ただし、会社負担が義務付けられていない費用でも、会社負担が望ましいとされる費用もあるため、事前に確認しておきましょう。

再検査費用

健康診断において再検査が必要と診断される従業員がいる可能性があります。再検査にかかる費用を会社が負担する義務はありません。そのため、再検査費用は従業員の自己負担とすることが可能です。
しかし、会社から再検査を強制することはできません。そのため、従業員によっては再検査を受診しない可能性があります。再検査と診断されているにもかかわらず放置していると、従業員の健康に問題が生じてしまいかねません。したがって、再検査を受診しやすい環境づくりの一環として、再検査費用も会社負担とすることが望ましいでしょう。

オプション検査

定期健康診断で定められた受診項目の他に、任意で受診できるオプション検査があります。会社が指示しておらず、従業員の判断でオプション検査を追加した場合、オプション検査費用を会社が負担する必要はありません。ただし、オプション検査を受診したからといって、健康診断におけるすべての会社負担がなくなるわけではありません。オプション検査を除いた通常の項目分は必ず会社が負担しましょう。また、会社がオプション検査の受診を指示した場合も会社負担です。そのため、健康診断のどの項目までを会社負担とするかについて、従業員へ事前に伝えることが重要です。
同様に人間ドックの費用についても会社の負担義務はありません。

ここまでを振り返り、改めて、健康診断の種類と概要について以下の表にまとめました。

健康診断費は「福利厚生費」にあたる

会社で実施する定期健康診断にかかる費用は経費として扱えます。勘定科目でいうところの「福利厚生費」にあたります。ただし、経費として処理できる健康診断は法人の場合のみです。個人事業主本人が受ける健康診断の費用は経費として扱えません。

また、法人で福利厚生費として処理するには以下の条件を満たす必要があります。

  • 健康診断を受ける対象が全ての従業員である
  • 健康診断を受けた従業員すべての費用を負担する
  • 健康診断の費用が常識の範囲内である

健康診断費が経費として処理できないケース

健康診断受診の対象が役員のみの場合や、費用の会社負担を役員分のみを対象とする場合は、福利厚生費として扱えず給与として処理されます。

また、健康診断費用を経費として扱うには、受診させる健康診断の費用が常識の範囲内でなければなりません。ただし、宿泊を伴う健康診断や特殊な項目がある健康診断などのように、受診費用が高額なものは経費の対象外です。健康診断の費用相場が従業員1人につき8,000〜1万5,000円であることから、健康診断費が1万5,000円を超える場合は、経費として処理できるかを税理士へ事前に確認することがおすすめです。

社労法務システムの紹介

健康診断を実施する際に注意するポイント

ここでは、会社で健康診断を実施する際に注意すべきポイントを解説します。

受診している時間の給与を支払う

健康診断を実施する際、多くの会社が受診にかかる時間分の給与を従業員へ支払っています。従業員に不満を抱かせないためにも支払うことが望ましいでしょう。ただし、給与の支払いは義務ではなく、会社と従業員の契約内容によって決められます。そのため、受診時間を通常の休暇として扱っても問題ありません。

健康診断結果は保管しておく

従業員の健康診断結果は、5年間の保管が義務付けられています。健康診断結果は個人情報であるため、書面や電磁データで慎重に管理しましょう。ただし、健康診断結果を本人の許可なしに閲覧できません。もしも外部に個人情報が漏洩した場合、罰則が科される可能性もあります。

従業員に受診させる義務がある

定期健康診断は、従業員に受診させることが義務です。そのため、受診していない従業員を放置していると罰則が科せられる可能性があります。また、従業員は会社の健康診断を拒否する権利がありません。もし、健康診断の受診を拒否する従業員がいた場合でも、放置せずに受診を勧めることが重要です。

役員の一部は受診の義務がない

事業主や役員の一部には、健康診断を受診する義務がありません。ただし、役員であっても現場で業務に従事している場合、健康診断の受診が義務になります。労働の有無によって健康診断が必要かを判断しましょう。また、義務の対象外である役員が、健康管理を考慮して健康診断を受診しても問題ありません。実務上のリスクを軽減させる点においても、役員が健康診断を受診することをおすすめします。

実施しなければ法律違反の可能性がある

前述のとおり、会社で定期健康診断を実施することは法律で明確に定められています。そのため、実施しなければ法律違反となり、罰則が科せられます。健康診断にもいくつか種類があるため、自社で実施しなければならない健康診断を見極め、決められたタイミングで実施しましょう。

まとめ

従業員の健康診断は、会社負担が基本です。また、法定項目以外に関しては、会社負担が義務付けられていないため、負担する必要はありません。
加えて今回、健康診断にはさまざまな種類があることを紹介しました。
今回触れたポイントを踏まえつつ、全ての従業員が安全に健康な状態で労働できるような体制を作ることが重要です。

社労法務システムの紹介

HR-GET編集部

 HR-Get(エイチアールゲット)は、創業から30年以上にわたり、社会保険労務士の方や、企業の労務ご担当者様向けにシステムを開発・提供・サポートをしている株式会社日本シャルフが運営するWEBメディアです。
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